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カテゴリ:技術
本日は伝統工法についてコメントします。
これは、他の木造建築の工法を非難するのではありません。 ただ、地球環境の保全の立場からも、他の木造建築の工法は資源の浪費に繋がっていることを説明したいと思います。 日本の伝統工法は、高温多湿で物が腐敗しやすい日本の風土の中で、如何にエコロジカルに家を建て、維持させていくかに適した工法であると断言できます。 伝統工法の家は、解体移築が容易だと言われますが、逆の観点では腐った部分を取り替えることが出来るとも説明できます。 土台の取替え、柱の根継ぎなど、メンテナンスが比較的容易です。 古い民家が長年朽ち果てないのもうなずけます。 しかし、伝統工法でそのまま建てると、例えば生活空間としては冬は寒く、昼も暗いという空間が出来上がります。 間取りに関しても、現代生活では使いにくい部分も多々あります。 なので、当プロジェクトでは、これらの弱点を全て克服しました。 断熱性や機密性の向上とか、窓を増やすなどの性能面での改善を行いました。 技術の改善と換気機能の向上により多少は延びたかもしれませんが、つい最近まで2×4(ツーバイフォー)の住宅の寿命は20~30年と言われてきました。 これは、腐りが早く、改造不能であるからだと言えます。 建物に使える木材が成長するには、最低60年はかかります。 ですから、これ以下の寿命しかない家を建てるとしたら、資源の浪費です。 木材資源が枯渇するのは当然であり、地球環境の破壊に繋がります。 なので、地球環境の浪費につながる住宅の建築は???と言わざるを得ません。 当プロジェクトは最低100年もつ住宅であると偉そうに唱えていますが、 諸外国からすると実はこの程度の耐久性能は当然であり、逆に20~30年しかもたないことが異常であるのです。 日本の伝統工法が、腐敗し易い風土の中で、如何に木材を大切に扱って家を建ててきたかを再認識すべきなのではないでしょうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年08月30日 19時35分06秒
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