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テーマ:中国人のいる職場(3)
カテゴリ:会社員生活
私が会社に入ってから、毎月一度、研修生一人一人と個人面接を行うことになった。
内容は仕事について。 うちの会社には、顕微鏡検査(山東と四川)と、装置によるチップの合否検査(四川人)の2つの工程で中国人研修生が働いている。 顕微鏡検査での面接内容は、 今月は不良品の見逃しがいくつ、確認ミスがいくつ、検査スピードなどなど。 「先月は見逃しが10個、今月は見逃しが2個に減ったね。来月は0を目指して頑張ろう!」 「裏面検査に、今は120秒かかってるから、来月は90秒目指して頑張ろう!」 など、工程のリーダー、研修生と私の3人で面接を行っているのだ。 時には「頑張ってるけど、なかなか目標の数字に届かない。」と泣き出す子もいて。そんな時は私たちの言う”目標”の意味をもう一度話したりしている。 最後は元気に「目標を達成できるよう頑張りマス!!」と涙目の笑顔で去っていくのだ。 それと打って変わって、チップ検査に携っている研修生たちは・・・ヒドイ。 「今は4ブロック見てて少し余裕があるから、来月からは5ブロック見よう!」と言うと、「給料上がるの?」と。何か目標を持たせようとしたり、要求を出すと「給料は上がるの?」と言う。 先日の面接でもこんな事があった。 四川から日本に来て1年半くらいになるヨウさんの面接。 「先月の目標”作業ルールを守る”だけど、守れた?」――「いいえ」 この子たちは、標準作業すら守れていないのだ。 それに対して強く言わない日本人。 「何が守れなかった?」――「分かりません」 さっきまでは下がってた私の目じりが上がった。 なめてる。 でも、ここで怒っちゃいけない。 「・・・じゃあさ。何が守れたかなぁ?」――「分かりません」 ブチっ 優しいお姉さんでいてくれ、と上司らに頼まれたばかりだ怒っちゃいけない 工程のリーダーさんに「どうしましょうか。」と聞くが、苦笑いするだけ。 +++++++++++++++++++++++ このヨウさんは、先週から足が痛いと言い出し、病院へ行きレントゲンなどを撮ったりしている。運動不足?か何かが原因で、筋肉か筋かを傷めたのだろうと思い、太い痛み止めを2本ほど打ってもらったのだが、また痛みだしたそうで、脊椎ヘルニアかもしれないという事で、整体へ連れて行った。 普通、急な手術が必要でないような場合、彼女達は、中国に送り返されて手術を行う。 残酷な言い方をすれば、「仕事の出来ない研修生は必要ない」からだ。 低賃金で雇える研修生たちを雇う日本の中小企業に、そこまでの余裕はないだろう。 日本で大きな病院へ連れていけば、手術となる。 でも、ヨウさんだって、まだ日本で働きたいはずだ。だから、整体で治るなら、と整体に連れて行ってるのだが。「こんな小さい所にしか連れていかない。もっと大きい病院に連れて行って」と、整体中も全く協力的ではなかったそうだ。 +++++++++++++++++++++++ そんな事があったので、私はヨウさんに「足のことが心配で頭がいっぱい?」と聞いた。 ヨウさんは「いいえ。」と。 ・・・もう、バッチーーーんと引っぱたいて「帰れぇ、あが!!」と怒鳴りたかった。 工程のリーダーさんも苦笑い。 何とか言ってくれよ。 「ヨウ、じゃあね、品質を落とすようなこと自分はしていないと思う?」との私の質問に「はい。言われたことは全部やっています」と。 『テメェ、さっき作業ルール守ってないって言ってただろうが』 で、私が半分キレかかった状態で、作業ルールは品質を保つためにあるもので、品質に関係ない無駄な作業ルールなんてないのよ、と話した。 ヨウの反応はいつもと同じ。 笑みをたたえたまま無表情で、じっと相手を見る。 『バカにしてる』 『他人事だと思ってる』 私、優しいお姉さんを演じきれず 「ヨウ、あんたみたいに作業ルールも守れない作業者はね、会社はいらないの。この面接時間だって無駄よ。無駄。」と言ってしまった。 ヨウ、笑みをたたえて無表情。 工程のリーダーさんに「何かないですか。作業に関しての要求とか」と聞いた。 私が言うよりも説得力があるし、反省もするはずだ!と思った。 リーダーさん曰く 「いや、特に何もないっすね」 どかーーーん 「わかりました。じゃ、面接は終わり」で終わりました。 そのリーダーさんはまだ若く、まだ人を指導する事に関わっていないのだそう。 このリーダーさんの上司らに言いたい。 『テメェら、何でそんな奴を遣したんだ。テメェらが腐ってるから研修生も腐るんだ』 この工程の人たちが「作業ルール守れていなくてもいいよ。」と言うのなら、こんな面接するだけ無駄だ!ばかやろー! ばかやろーーー ばかやろーーー うわーーーん お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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