中国語と日本語の色彩に対する区別
今回の語彙のテストで日記のタイトルのような文章を書きました。日本人が”中国”と聞いて、すぐ思いつく色は”赤”。それは、中国語で赤は縁起のよい色で、中国人は赤を使うのが好きだからである。日本語でいう赤は中国語では紅であり、中国語の赤は日本語では深い赤になる。中国語で紅は革命を象徴する:紅軍、紅衛兵、又紅又専など。日本語の赤には同じような意味はないが、日本語も漢字を使っているので、中国語の固有名詞などは普通、中国語を直接使う。日本語の赤は共産主義を示す色である。これは、共産主義者が持っている旗が赤だからである。中国語の紅はまた順調、成功、人から重視される、歓迎などの意味がある:紅運、開門紅、他非常紅など。これらの語句を日本語に訳すと”幸運”、”事が最初から順調に進む”、”彼は人気がある”となり、どれも”赤”を使わずに表す。日本語には”赤の他人”という言い方がある。”赤の”の後ろに名詞をくっつけて、”完全”という意味を表す。例えば”赤の他人”、”赤の素人”、”真っ赤な嘘”など。これらの語句を中国語に訳すと”毫無関係的人”、”完全外行”、”弥天大[言荒]”と、”紅”を使わずに表現する。それに、”赤の”で表す語句は、一般的に良くない意味に用いられ、”赤の玄人(完全内行)”などとは言わない。中国語の紅は、祝い事の赤い布の象徴であり、日本語で祝い事を表すものは”紅白”である。中国語の紅は日本語の赤であるが、この場合は日本語でも”紅”を使う。例えば、お祝いをするときの紅白饅頭、祝儀袋には紅白の水引を使う。中国語の”紅白喜事”とは婚姻と葬式を表すが、もし日本人がこの語句を見れば祝い事だと思うはずである。この語句に葬式の意味が含まれてるとは思いつかないはずだ。中国語の白は日本語でも白で、中国語の白は良くない意味を表す。さきほど挙げた例もそうで、中国語の白は葬式を指す。その他に反動の象徴でもある。例えば”白軍”、”白区”などで、日本語に訳すと”反革命軍”、”反動派の支配する地域”となる。中国語の白は”効果が無い”、”代価を払わない”、”報酬がない”という意味に派生しており、これらの語句を日本語に訳しても”白”を使わない。例えば”白費力気”は”無駄骨を折る”、”白給”は”無料で与える”、”白吃”は”食べても無駄”。日本人にとって白は一般的に言い意味である。白は花嫁の色であり、婚礼時には花嫁以外は白い服を着てはいけないことになっている。白は花嫁の色であると共に、亡くなった人の色でもある。花嫁や亡くなった人に白い服を着せるのは、白は何の色にも染められる事から、花嫁を嫁ぎ先の習慣に慣れさせることや、亡くなった人を黄泉の世界に慣れさせる意義がある。日本の刑事や探偵が使う白は”無罪”という意味がある。例えば”彼は白です”、この文を直訳すると”他是白”。でも、中国語の白には無罪を表す意味がないので、このようには使えない。中国語の黄は、日本語の黄である。中国語の黄は黄河、黄帝などを指し、黄は崇高な感覚を与える。これとは反対に、黄は堕落・腐敗したもの、特にいやらしい事を指す。日本語の黄にはこれらの意味は存在しない。黄河は中国固有のもの、中国の皇帝は黄を使うが日本の皇室は紫を使い、日本語でいやらしいものはピンクを使って表す。日本語の”黄色い声”は婦女や子供の甲高い声である。その他、ある映画の影響で”黄のハンカチ”は幸せの印象がある。日本語の”嘴が黄色い”は中国語の”黄口小児”、この語句の黄は成熟してない意味があるが、日本語で成熟してないことを表す色はよく青を使う。日本語の青は、中国語の藍である。日本語の青は、未熟という意味に派生しており、たとえば”青二才”、”考えが青い”、”彼はまだ青い”などである。これらの語句を中国語に訳すと”黄口孺子”、”思想幼稚”、”他環没有成熟”である。また、よく”尻が青い”というのは、乳幼児のお尻に青い蒙古斑があるからで、”屁股藍”は考えがまだ未熟であることを表す。中国語の黒は、日本語の黒である。中国語の黒は”黒暗”を表す。例えば”天黒了”、”屋里黒”などで、中国語の”黒暗”は日本語では”暗”で表し、前に挙げた例文は”空が暗くなった”、”部屋の中が暗い”という。中国語の黒は秘密、非合法、非公開という意味があり、例えば”黒市”、”黒貨”などである。日本語でこれらの意味を表す語句は”闇”で、前に挙げた語句を日本語に訳すと”闇市”、”闇商品”である。中国語では”黒”を使って表す語句は、日本語では”黒”を使って表さず、他の語句を使って表現する。