しあわせコスメ

高校一年生からの親友がいます。

私が大変なとき、いつもそばにいてくれた友達です。

初めての出会いは最悪で、同じクラス、出席番号も
前後していたけど、三ヶ月は全く仲良くありませんでした。

初めての合宿のとき、
思春期真っ只中で、だれも校歌を歌おうとしない中、
彼女だけは大きな透き通る声で
前を向いて歌っていました。
私は周りの視線が彼女に集まるのを恥ずかしく思いながらも、
その揺るぐことのない姿に感動したのを覚えています。

たぶん、たまたま試験の帰りに出会ったときに
ふらふらと歩きながら、話をする中で
お友達への道がスタートした気がします。



未だに何が原因かわからないけど、
高２のときに仲間ハズレにされた時期がありました。

その時全然違うクラスなのにも拘らず、
毎日ランチを食べに来てくれました。
毎日毎日、私がみんなと仲良くなるまで。

私が逆の立場なら、同じことができただろうか…
今でもその答えは出ませんが、
私が人を信じる心を失わなかったのも
彼女のおかげだと、今でも思っています。

その後、彼女はその澄み切った歌声を活かして、
オペラの道へと進みました。

プロ…とは言えないのかも知れないけど、
私の中ではキラキラのスターです。


私の結婚式、彼女は素敵なメッセージと共に、
式の締めくくりとして、「アヴェマリア」を歌ってくれました。

マイクを使わず、響き渡るその歌声は
出会った時と変わらず澄み切って、私の心に
またその場にいたみんなの心に染み渡っていました。