|
カテゴリ:特定秘密保護法案
以下の日記は、「(2) TVジャーナリスト達「特定秘密保護法案」反対会見。弥勒菩薩ラエルは楽園主義の導入を提唱」の続きです。(2)をお読みでない方は、こちらから、(1)からお読みになりたい方はこちらから先にお読みください。
2013年11月11日、TVジャーナリスト達が特定秘密保護法案に対する反対会見を開いた。 ●鳥越俊太郎:((2)からの続き) 最後にわたくし鳥越が意見を述べさせていただきます。 みなさんは特定秘密保護法の問題点について具体的に述べておられます。私は全く賛成ですが、ちょっと、もう少し大きく考えてみたいと思っているんですが、 安倍政権は政権が出来て以来「レジームチェンジ」という事を言っております。 (※レジームチェンジ = 武力を行使したり、非軍事的手段によって、他国の指導者や政権を交代させること。体制転換。政権交代。 これはアメリカがしている他国の政権転覆後にトップをすえかえ、政権を新しいものに作り変える事と同じである。〈例:クウェート、イラク、リビア、シリア〉) それからもうひとつは「積極的平和主義」という事を言っています。 この二つを合わせるとですね、実は、安倍政権が今求めているのは単に特定秘密保護法だけではない。それはもちろん、日本版NSC、国家安全保障会議という様な、当国会を通過しましたけれども、これを司令塔に特定秘密保護法を手に持ち、そして最終的には集団的自衛権行使に踏み切る。 これはどういう事か?というと、「積極的平和主義」というのは、「積極的」という言葉も「平和主義」という言葉も、一見とても良い事のように聞こえますけれども、「積極的平和主義」という事を続けて言うとですね、これは実は「戦争をするよ」と言う事だと僕は解釈しています。 つまり、NSC、特定秘密保護法、そして集団的自衛権行使を認めるという、これは三点セットで、先程岸井さんもちょっとおしゃいましたけれども、「日本が戦争を出来る国にレジームを変える」、「体制を変える」という事が今回の法案の背景には横たわっているんだ。 その事を僕たちはちゃんと見抜いて、もっと国民全体でこの法案については反対をしなければならない。 しかし残念ながらみなさんがおっしゃったように、あの世論調査なんかを見ているとですね、この特定秘密保護法の反対の方が多いんですよね。だけど、世論という形でなんとなく、「反対!」という感じはあまり漂っていなくて、なんとなく、もう国会でスーッと通っていきそうな感じがありまして、私たちはそのことに危機感を持って、こうやって今日集まっております。 私は基本的にはみなさんと同じですが、何を、つまり、秘密って、誰が、どうやって、決めるのか。何が秘密なのか、という事は、まず全く分からない。そして、それをどうやって取材するかという取材の方法が、「正当な」とか「不当でなければ」という言葉で表されていますけれども、どれもですね…、あの…、秘密というのは分からない訳ですから、国民の目から、メディアの目から、私たちの目からはですね、なにが秘密になっているかわかりませんから、 「これはちょっと、秘密なんじゃないかな?」というふうに、勝手に自己規制をしてしまう。つまりもっとちゃんとして言葉で言うと、萎縮をしてしまう。委縮効果を生んでしまう。 これは公務員側でですね、そういう事が起き、それから当然、「不当である」とか「不当でない」とか言う、その取材の方法も一応条文に書かれていますから、 これは「誰がそれを判断するのか?」というのも、これは権力側が判断をするわけですから、 先程例に出されました「西山事件」もですね、最終的には、警察、検察、裁判所が、その西山記者が行った取材活動は不当である、つまり、正当ではないという判断をして、有罪にしてしまったわけですけれども、ま、そういう事は今後もさらに、弱まる事は無くて強まって、「んーー、これはちょっとやるとヤバいんじゃないの?」というふうな自己規制が今度はメディア側に当然、これから皆さん方の同僚や後輩達の間にですね、自然自然のうちにそういう、「地雷を踏むんじゃないか」という自己規制ですね。こういう気持ちがだんだん芽生えてきて、長い時間のうちに、それは結果的に、国民にちゃんと知る権利に答えるような報道が出来なくなってくる。 その事を私たちは非常に恐れるわけです。だから私は、この特定秘密保護法案はですね、「今国会で廃案にするべきだ」というふうに思います。「廃案」を要求したいと思います。 ということで一応こちら側が意見を申し述べましたので、これからは一応皆さん方の、あ、補足がありますか? どうぞ。 ◆補足 ●田原: ちょっとね、今の鳥越さんの話で「西山事件は有罪だ」と。でもね、とんでもない話、つまり、ここにいるほとんど全員がね、たとえば国会議員やあるいは官僚の幹部に取材するときに、秘書と仲良くするのは当たり前じゃない、ね、誰だって。 秘書と仲良くして、秘書から相当情報を取って、それで本人に「これはどうだ」と聞くってえのは、これは常識なんですよね。 だから、西山事件が、西山さんが有罪になるという事は、ここにいるほとんど全員が有罪になるという事なんです。 あのね、もう亡くなったけれども、あの時の検事がくだらない表現をした。「情を通じて」なんて。だからね、情を通じるのは当たり前なんだよね。 そうだろう、青木さん? その国会議員や官僚の幹部の人達に仲良くして、そこからある程度の情報を得て、そしてボーンとぶつける!常識ですよね、はい。 ●岸井: もう一つ付け加えますとね、取材源の尊厳を傷つけたことが有罪って、不当なあれになったっていう根拠にされたんですよね。 そこが非常に微妙な人間関係が、それは裁判になってからいろんな事があったのは事実ですけれど、 ものすごい重要な事は、裁判を通じて 「あの密約は密約にするべきでは、そういう秘密にするべき物ではなかった」という事を裁判は認定しているんですよ。 それでもいまだに外務省はあの密約の存在を認めていない。しかも、資料まで全部破棄して無いんですよ。 こういう事が大問題なんですよ。 ●田原:政府は嘘を付き続けている ●岸井:そう。嘘を付き続けているという事ですからね。 ●大谷: いいですか、ちょっと この西山事件で言えば、御承知のように横路さんが国会で質問したわけですね。その時にその現物を掲げたものだから、そこがカメラに映って、それで西山さんに波及していく訳ですが、この法律が通ると西山さんだけじゃなくて横路さんが逮捕される訳ですね。 国会議員が秘密を漏らした場合には懲役5年と、最長10年の半分が国会議員になったわけですね。で、国会議員は秘密会にだけ出られるというふうに書いてあるわけですね。 ですから秘密会に出た国会議員が今日の議事はこうだったという事を秘書にしゃべったという段階で、国会議員が懲役5年という事になるんですね。 当然、西山事件の横路さんはその分の国会議員の懲役5年に引っ掛かってくる。 国権の最高機関で、我々が選挙で選んだ人たちが、官僚が作った秘密を知った場合には懲役5年と。こんな立法権を犯した法律がどこにあるんだと、 しかもそれを与党も野党もまともに論議しないで、自分たちが懲役を食らう法律を通すバカが、バカっていっちゃいかんが、世の中のどこにいるんだと、いうのが私の率直な感じなんですね。 「もっと足元を見てくれ」と。どうも我々が報道機関がこうやって声をあげているものですから、何か国会議員は自分たちの権限が大幅に官僚にそがれているという事に気付いているのか、それとも気付かないふりをしてこんなことを通すのか、私は本当に疑問でならないんです。 ・・・続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.12.14 19:38:18
コメント(0) | コメントを書く
[特定秘密保護法案] カテゴリの最新記事
|