「くらのかみ」(小野不由美)…ミステリーランド二冊目
沖縄に台風がきています。長崎では今日の夜から明日にかけて雨のようです。追記 夕方より大雨になりました。こんな日は早めに家に帰って読書するに限りますね。とかいっていると停電になって読書どころじゃなくなったりして。とにかくバイクに乗る人間にとって雨はつらいですね。長崎では原チャ、バイクともに多いので皆さん気をつけてください。それでは、今日の本の紹介を。昨日に引き続き講談社ミステリーランドより小野不由美さんの「くらのかみ」です。昨日も書きましたがこの講談社ミステリーランドのシリーズは本好きの心をくすぐる装丁、豪華執筆陣ですでに圧倒されているわけですがなかなかどうして中身もホントに良いです。小野不由美さんは実は今まで読んだことが無かったですがすんなりと物語の中に入っていき主人公たちと同じドキドキワクワクする気分を味わえました。ストーリーは旧家の跡取を決定するために親族一同が集まり話し合いを行っているという状況があり、その中で跡取争いによって生じた様々な事件(ご飯にドクゼリが入ったり、沼におびき出されて沈められそうになったり、井戸に落とすための罠が仕掛けられたり)を解決するために子どもたちが探偵をします。これだけならありがちな話なのかも知れませんが小野不由美はそこにもうひとつの要素を加えます。それは全部で5人しかいないはずの子どもが6人に増えてしまったこと。増えた理由は4人ゲーム(部屋の四隅に四人でたって前の角の人の肩をたたいてぐるぐると回るゲーム。本来5人いないとまわらないはずなのになぜかできてしまう)を子ども四人で行ったため一人子どもが増えてしまったのです。増えた一人がこの旧家に昔からいるといわれる「くらのかみ」座敷童子です。果たして座敷童子は誰なのか、座敷童子が増えたことに大人たちは気づくことができません(このあたりが妖力ですね)こうして子どもが一人増えているという状況の中子どもたちは大人を守るために必死に探偵します。しっかり子どもの気持ちが描けているし座敷童子とは人間にとって何なのかが考えられていて不思議な話なのにすんなりと入ってきます。ミステリーランドは全部おすすめかも。第一期三冊目の「子供の王様」(殊能将之)の感想を明日アップしますね。それでは感想などありましたら一言書いていただけると嬉しいです。最後までお付き合いくださいましてありがとうございます。