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January 28, 2010
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カテゴリ:
●読んだ本●


「わたしのなかのあなた」ジョディ・ピコー著

川副智子=訳 早川書房








■あらすじ(抜粋)


アナ・フィッツジェラルドは13歳、
白血病を患う姉ケイトのドナーとなるべく

遺伝子操作によって
デザイナー・ベイビーとして生まれてきた。


それ以来彼女は、
臍帯血の提供にはじまって、

輸血や骨髄移植など姉の治療のために
さまざまな犠牲を強いられてきた。


ケイトの病状は一進一退を繰り返し、
両親はついに

残された最後の手段である
腎臓移植を決意する。


だが、アナはこれを拒み、
弁護士を雇い

両親を相手取って訴訟を起こす。


「こうこれ以上、姉の犠牲にはなりたくない。
 自分の体に対する権利は自分で守りたいの」

と。


突然の娘の反乱に戸惑う両親。
しかし、アナの決意は変わらない。


はたして前代未聞の裁判の行方は?


そして
ケイトとアナの姉妹の運命は・・・・・・!?


全米の紅涙を絞った
感動と衝撃のベストセラー、
ついに日本上陸。






■感想


13歳のアナ・弁護士のキャンベル・母親のサラ
父親のブライアン・アナの訴訟後見人のジュリア

アナの兄のジェシーの
6人の視点から書かれている文章構成で、

それぞれの思いや感情や立場がよく解り
感情移入しやすかった。

その分だけ、
読み進めるのが辛くて辛くて時間が掛かった。


難病の子供がいる家庭の大変さが
ひしひしと伝わって来た。


私の友人にも体の弱いお子さんがいて
上のお子さん達は淋しい思いをしたのだろうと
改めて思った。


友人はいつも限界まで頑張っていたのだが
転んだだけで何度も骨折したり、

集中治療室に何度も運ばれる子供がいたら
他の子供達の優先順位が下になってしまうのは致し方ない。

命を助ける事が最優先順位になるため、
誰にもどうしようもない訳で

その後遺症は子供達が大人になってから
現れて来た。


誰しも親から愛されたいし、
受け入れてもらいたいし、
最優先してもらいたいのだから。



アナは姉を救うためのデザイナー・ベイビーで
自分が姉のためにだけ存在すると感じていて

そうれはもうその設定を考えただけで
ぞっとする状況だ。


自分を大事に出来る訳がない。


緻密に描かれた心模様の後で
苦しい結末が待っているのだが

私はガックリしてしまった。


現実とは厳しいものだと知ってはいるが
小説と解っていても

この世の中の理不尽さに
ブレイクンハートである(・ω・`)


それぞれの立場から見える現実は
誰もが一生懸命であるだけに
過酷な人生を歩む家族の辛さが身に沁みた。


親の選ぶ道で、
その場その場の対応一つで

子供たちの心は
どこまでも振られてしまう。


構成力、文章力、観察力、伏線
全てが素晴らしかったので
残酷な人生への苦しさが一層募った。


命についても考えさせられた。


子供は親の持ち物じゃない
と大きい声で言いたくなった。


読んだ人それぞれが抱える問題を
浮上させるような小説だなと思った。


















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Last updated  January 28, 2010 03:55:49 PM
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