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March 28, 2010
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カテゴリ:
●読んだ本●


「月の精」 シャスティ・シェーン著 

中村圭子=訳 高田美苗=画 文溪堂









■あらすじ(抜粋)

成績がよく、きれいで、
スタイル抜群のシンディ。

しかし、
なぜか心にはポッカリ穴があいている。

幸せそうに見えて、
じつはバラバラな家族。

両親のいいあい。
自分に頼る母親。

シンディはいつのまにか、
やせることで悲しみを追いだそうとする。

<拒食>と言う、
とてもつらい方法で。






■感想

著者のシャスティ・シェーンは
ノルウェー・オスロー生まれ。

北欧のヤングアダルトは
質が高い。


読み終わる頃に
11年ほど前にも読んだ事を思い出した。

読んでいて
それほど印象が違った。

そして、以前気付いていなかった事が
今は色々見えた事に気が付いた。

11年の間に私も変わったのだと
感じた。



「月の精」は
中学2年の秋から3年の終わりまでの
一年半ほどの期間の

少女の繊細で複雑な心境を
丁寧に綴ったヤングアダルト。


少女が何故拒食症になったのか
徐々に負のメビウスの輪に絡め取られる様子が
とてもリアルに伝わって来た。


反面、
シンディがどうしてこんなにもデリケートで
壊れやすいのかが解り難かった。


シンディの環境で、
その性向が生まれるものだろうか?
と思ってしまった。


カウンセラーと出会ってから、
自分を立て直す様子は頼もしくも
その難しさが窺い知れた。

「あなたのように他の人との境界線がない人は
 生きていくのが難しいのよ」

カウンセラーにシンディが言われたこの言葉は
私の問題でもある。


私も人と自分の境界線がないので
人の問題も
自分の事のように苦しんでしまい
客観的に整理したり観察したり出来ない。

以前は世界の問題全てを背負っていたので
悲しくて苦しくて生きているのが辛かった。


私は境界線が無さ過ぎる人間なので
動けなくなるほど苦しかったんだと思う。

戦争も犯罪も差別も病気も不公平も
私のせいではないと

やっと最近思えるようになって
歯軋りが減ったし病気も減った。


私とシンディは
どうして人と自分の境界線が引けないんだろう。

そこが知りたい。

この11年で
私が自分を知った事の一つが
この他人との境界線の無い人間故の
生き辛い苦しみだ。


私の場合は
自分の感情に鈍くて無視してしまうので

他人との境界線が
引けないのかもしれない。


シンディはお母さんと自分の境がない
と言う設定だった。

読んでいて
そこの苦しみは少ししか解らなかった。



でも心の叫びが軋みとなって
身体と繋がって行く様子がひしひしと伝わって来た。


きっと著者は沢山の取材をして
拒食症の人に会ったのだろうと思った。

拒食症の人達の
メビウスの輪が見えたのだろうと思う。

だから
自分でも知らない間に絡め取られて行く様子が
解り易かったのだと思う。


優先順位が狂っていると
心と身体が訴えるのだろうと思う。

苦しいよ、苦しいよって
訴えるのだろうと思う。



そんな事を考えながら読んだので
心の刺激になった本だった。









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Last updated  March 29, 2010 12:40:02 AM
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