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January 27, 2011
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カテゴリ:
●読んだ本●


「老検死官シリ先生がゆく」コリン・コッタリル著

雨沢泰=訳  ヴィレッジブックス



【送料無料】老検死官シリ先生がゆく

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価格:945円(税込、送料別)








■あらすじ■(抜粋)

シリ・パイプーン、72歳。

みごとな白髪に
透き通るような緑の目をした老人だが、
ただの年寄りではない。

ラオス国内で唯一の検死官だ。

引退して年金生活を楽しもうと
思った矢先に任命され、
やむなく勤務することになった検死事務所は、
医薬品も乏しく、設備もお粗末。

しかし、障害があるが解剖の腕は抜群の助手、
しっかり者のナースなど
一風変わったメンバーに囲まれて、
訳あり死体続出のスリリングな日々が待っていた!

そこでシリ先生は、
死者が語る真実にやさしく耳を傾け、
事件を解き明かしてみせる。

気骨と人情で慕われる老医師が
渋い推理を披露する、
素朴なアジアン・ミステリー。






・2005年バリー賞(THE BARRY AWARDS)最優秀処女長篇賞
(BEST FIRST NOVEL)ノミネート作品
・2007年度フランス国鉄ミステリ賞最優秀長編賞受賞
・2008年CWA賞最優秀長篇賞(THE DUNCAN LAWRIE DAGGER)
ノミネート作品


2008年8月20日ヴィレッジブックスより発行






■感想■

図書館のミステリコーナーで
ふと目に付いたのが、
殺伐とした題名の中で
唯一ほのぼのした題名のこの本。

表紙を見ると益々ほのぼのとして
俄然興味が湧いた。

あらすじを見ると
ラオスで唯一の老検死官の話し!


ラオスのミステリだと?!!
東南アジアのミステリなんて読んだ事がない。

しかも主人公は72歳。
著者はタイに住むイギリス人。

これは読むしかない!
と、わくわくして借りて来た。

内容は期待以上の面白さだった。


お話は、
長年に渡る他国からの支配と内戦に
うんざりしたラオスが、
人民共和国を樹立した翌年1976年の話しなのだが、

革命のために生きた妻を11年前に亡くし、
そろそろ年金生活でのんびりしようと思っていたら
ラオスで唯一の検死官に任命されてしまった
72歳のシリ先生が死体を解剖して
疑問の点を繋げて推理して行くお話し。


しかもシリ先生には霊魂が見えるので
皆が気付かない事にも気付いてしまう。


機材も薬品も足りないづくしの中、
看護婦のデツイとダウン症のグン君が助手と言う
おかしな3人組が上手く稼動して
なかなか優秀な検死事務所である。


シリ先生は毎日メコン川べりのベンチで
親友のシビライと昼食を摂る。

美味しいバケットを売っている屋台の
ラーおばさんは先生に気があるようだ。


先生はいつもユーモアに包んで表現し
困難にめげずに飄々と渡り歩いている。

バイクが壊れたらデツイ看護婦の自転車に乗って
出掛けて行くのだが、
これまたブレーキが壊れていて大変。

一つ一つがそんな感じなのだが
足りないものも困った事も
淡々とこなして行くシリ先生はとても頼もしい。


登場人物達がどの人も個性的でアクが強く、
すぐに憶えられたし、
今もラオスで生きているような気がする。


グーグル地図で見ると、
ラオスは細長い国で、
ベトナムとタイに挟まれ、

西はミャンマー、北は中国、
南はカンボジアと5つの国に囲まれている
海の無い国だった。


ビエンチャンの端っこをメコン川が流れている所に
病院があった。

ここか!
シリ先生とシビライが毎日昼食を摂ったのは
この川岸だな!!と興奮した。


では、先生が物質を調べるために
高校の理科の先生の所に薬品を借りに行くのは
どこだろうかと見てみる。

解らない。

シリ先生の住む部屋の隣に寺院があるから
寺院を探してみる。

解らない。


ラオスの歴史も調べてみた。

ラオスは長い長い間、
他国から支配占領され続けた国だった。

失敗してもいいから
自分達で国を運営したいと思うのは当然だと思った。


ユニークで楽しい小説だった。

ミステリとしても、
沢山あった伏線がみごとに解決された。

最後になって、
あれが伏線だったのかと驚いたりもした。


しかしラスト。
2作目が読みたくなる終わり方なので
是非とも出版していただきたい。

シリ先生シリーズは
5作まで出ているそうだ。


このシリーズ、
世界的にはとても評価が高いのだが
日本ではいかがだったのだろう?

ミステリで霊が登場するのが
物議をかもしているのだろうか?

私は小説の世間の評判を気にした事がない。
でも、
出版に関係する時だけとても気になるのだった。


こんな小説他にないので
2作目からも出して下さ~~い。










■著者紹介:コリン・コッタリル 1952年ロンドン生まれ。

教師をしながら各地を転々としたあと、
オーストラリア、アメリカ、日本で教職につく。

2004年本書で本格的な作家活動にはいる。

現在はチェンマイ大学で教鞭をとりながら、
年1作のペースでシリ先生シリーズを発表。

また、
ラオスの子どもたちに本を送る活動にも力を注いでいる



※ラオス人民共和国 ベトナム・カンボジア・タイ・
 ミャンマー・中国に囲まれた海のない国 

 首都:ヴィエンチャン 人口:約610万人(2004年)











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Last updated  January 27, 2011 10:47:19 PM
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