1390378 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

ふゆゆん亭

ふゆゆん亭

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Profile

ふゆゆん

ふゆゆん

Category

Freepage List

Comments

ふゆゆん@ Re[1]:お返しにお茶漬けセット お茶の荒畑園(06/16) 散歩中の雨雲さんへ ↑何故か私の名前が散…
散歩中の雨雲様~★@ 散歩中の雨雲様~★ 急激な暑さと湿度にへきえきしております…
散歩中の雨雲様~★@ 散歩中の雨雲様~★ うっかりしておりました。 どうやら一般人…

Favorite Blog

暑さの感じ方の違い New! あけみ・さん

pandanandaさん

MapleNatural  まてん☆さん
teami kago あっちゃん☆*:・さん
Boiling Point boiling pointさん

Archives

June , 2024
May , 2024
April 23, 2022
XML
カテゴリ:
『血の咆哮』THUNDER BAY
ウィリアム・K・クルーガー著
野口百合子=訳 講談社文庫

【中古】血の咆哮 / KruegerWilliam Kent

■あらすじ
まだ見ぬ息子を捜してほしい――
老まじない師がコークに語ったのは
70年以上前の驚愕の物語。
農場からの脱走、差別的な白人との仕事、
初めての恋。
捜し出した息子は大企業を作り上げた
伝説の人物だった。
家族を思い友を敬う男たちの清貧さと
強欲な人間たちの陰謀。
クルーガー作品ベスト1の呼び声高い傑作!

★サンダーベイは、
 カナダ、オンタリオ州北部で2番目の規模を持つ
 人口10万9,016人の都市。
 スペリオル湖(五大湖の一番上流・西北)の西北部の街。
 ウィスコンシン州の東北隣りあたり。
アイアン湖からサンダー・ベイまでは1000キロくらい!!!
 コークは2往復している。
 すごいタフだよねアメリカ人。


■感想
オジブワ族の血を持つ、
元警察官コーク・オコナー・シリーズ7作目。
コークが住むのは、ミネソタ州アイアン湖畔の町オーロラ。
州都ミネアポリスの西南部・左下にある。

オジブワ族の老まじない師ヘンリー・メルーの物語が
深々と心に降り積もり、
いつまでも読んでいたかった。
メルーの話が終わるのが残念だった。
扉後ろのあらすじに
「清貧」と言う言葉が出て来る理由が
読み進めているうちに納得したのだった。

これまでもメルーに惹かれたけれども、
メルーが語る物語は、
他に比べられない美しく瑞々しい話だった。

生きる目的、理由、生き様、方向。
真っ直ぐに生きて来たメルーの誠実さ、
自然と己との関係の深さ、打算のない美しさ。
そうなのよ、美しい人なのよ。
だからメルーの話を読んでいると
心地良くて心地良くて、
自分の心までも澄んで透明になったような気になる。

メルーはオコナーの名前を口にする時、
いつも「コーコラン・オコナー」と
フルネームで呼ぶんだけど、
それも深々と積もって行くんだよね。
オコナーの全てに呼び掛けているような感じがして、
自分も人も大切に接しているのが伝わって来て、
私まで大事にしてもらっているような気がして来る。

私は自分を大切にする事が上手く出来ないのだけど、
メルーを見ていると
これが自分を大切にするって事じゃないのか?
と、分かったような気がして来る。
出来るか出来ないかは別にして、
とても大切な事を知った気がして心地良い。

自分を取り囲む自然を大切にして
自分の周りの人々を大切にして
自分を大切にする。

私はこの時代で生きにくいと感じ続けて来たけれど、
何が大切で何を大事にしたいのかが
世の中の多くの人と違うからだと
改めて思ったのだった。

読んでいる間、呼吸が楽になった。
人の芯に強く触れるお話だった。


メルーの話の感想しか書いていないね(笑)
サスペンスとしての感想は★3、5くらいだけど、
メルーの話が加わると何倍にも膨らみ、
全体としては娘の話に少々違和感を感じて
‐0、5で★4、5だった。
でもメルーの話が良くて
中古で買ってしまった(;^ω^)

――20220125ごろ読了――


訳者あとがきに分かりやすい説明が載せてあるので、
抜粋しときます。
――――――――――――――――――――
家族のためにミネソタ州タマラック群保安官の職を辞し、
私立探偵のライセンスをとったばかりのコーク・オコナーは、
心臓の病で倒れたオジブワ族の老まじない師メルーから
奇妙な依頼を受ける。
72年前にもうけて、一度も会ったことのない息子を
探してほしいというのだ。
手がかりは、年齢、母親の名前、
彼女の写真の入った金時計、
そしてカナダのオンタリオ州にいるらしい
ということだけだった。

コークは、メルーの説明に合致する
ヘンリー・ウェリントンという男を見つけるが、
彼は父親の鉱山会社をカナダ有数の
大企業に育てあげた伝説の人物であり、
いまは謎めいた隠遁生活を送っていた。
母親はすでに亡くなっていた。
いったいどんな事情で、
メルーは婚外子の父親になったのだろうか?
なぜ、いまになって息子を探そうとするのだろうか?

一方、コークの家庭にも問題が起きていた。
長女ジェニーの作家志望の恋人が、
名門大学への進学を控えた彼女を連れて
パリへ行きたいと言いだしたのだ。

自分も父親として悩みながら、
コークはメルーの父親としての願いをかなえるために
ウェリントンが隠遁生活を送るカナダの小さな島に向かうが、
そこにはメルーの過去から紡ぎだされた
奥深い陰謀と罠が待っていた。
――――――――――――――――――――

2008年 アンソニー賞長篇賞ノミネート、
ディリス賞受賞。

ディリス賞とはアメリカ独立系ミステリー専門書店協会の
"本屋大賞"(Independent Mystery Booksellers Association、
以下略称:IMBA)によって1992年から毎年贈られる賞。
その年に書店が「最も楽しんで売ることができた」推理小説に贈られる。
IMBAは、主にミステリを売る小売書店のための組織である。

アメリカには独立系ミステリー専門書店なるものが
存在するんだね。
すごいなぁ。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  April 23, 2022 05:12:54 PM
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.
X