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テーマ:読書感想文(664)
カテゴリ:
『リバーズ・エンド』上下 ノーラ・ロバーツ著
2000年5月1日発行
富永和子=訳 扶桑社


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■Nora Roberts ノーラ・ロバーツ
1981年に『アデリアはいま』でデビュー。
一躍ベストセラー作家となる。
86年にはアメリカ・ロマンス作家協会初の
名誉殿堂入りを果たした。
邦訳作品は『モンタナ・スカイ』『サンクチュアリ』
『悲劇はクリスマスのあとに』『イリュージョン』はじめ多数。
現在、メリーランド州に夫と二人の息子とともに住んでいる。

■富永和子
東京生まれ。獨協大学外国語学部英語学科卒業。
英米文学翻訳家。訳書に、ベリー・オショーネシー『証拠排除』、
ダグラス・プレストン&リンカーン・チャイルド『地底大戦』、
ジョアンナ・エルム『ゴシップ』、パトリシア・カーロン
『走り去った女』、ロバート・タイン『ノイズ』、ジェローム・
アジュル編『メイキング・オブ・2001年宇宙の旅』などがある。

■あらすじ
〈上〉森のロッジ"リバーズ・エンド"で祖父母と暮らす
十二歳のオリヴィアは、屋根裏部屋で忌まわしい過去の記録を見つける。
それは、映画スターの両親の記録だった。
母を殺したのは、やはり父だったのか……
その夏、事件の担当刑事だったブレイディ―家がコテージを訪れたとき、
オリヴィアはすべてを理解し、永遠に自分の胸に封印する。
やがて大学生になったオリヴィアのもとに、
ブレイディの息子ノアが訪ねてくるが、あの初恋の少年は、
ジャーナリストとして過去の殺人事件を調査していた……
華麗なる愛憎のサスペンス・ドラマ!

〈下〉ノンフィクション作家として売れ始めたノアは、
八年ぶりに訪れた"リバーズ・エンド"で、
さらに美しく成長したオリヴィアに再会する。
しかし、かつての恋心が蘇ったふたりの間には、
殺人犯の娘と取材者という冷たい溝が横たわっていた。
平穏な生活を守るため、彼を拒みつづけるオリヴィアだったが……
そんな折り、母を殺した父親サム・タナ―が、
二十年の刑期を終えて釈放される。
脳腫瘍で余命いくばくもないサムは、事件の真相を解くため、
ノアに全面的な協力を申し出る…
愛と陰謀が交錯する壮大なミステリー・ロマンス完結編!


■感想 ネタバレあり注意
初めてのノーラ・ロバーツ作品だった。
今情報を読んでロマンス作家だったのかー!
どうりで、と納得した。
何を納得したかと言うと、
恋する感情や描写が懇切丁寧に書いてあり、
そんなシーンまであからさまに書いてあるんだー、
なんだこれは?と戸惑いながら読んでいたのだった。
性描写があまりにも丁寧に書いてあるので、
全然エッチな気分にはならずに
ここでこんな事をじっくり書く意味はあるのだろうか?とか、
事実の提示と言うか、探り合わせと言うか、証拠の網羅と言うか、
そういう現実の組み合わせの材料が少ないな
と思いながら読んでいた。

始めの方で、大体の筋や犯人は分かってしまったのだけど、
登場人物の心理描写や心の動きや生活の様子が
とても丁寧に書いてあったので、それが面白くて読んでいた。
オリヴィアの心の防御壁が厚くて
堅い理由がしっかり書いてあったし、
ノアの原動力も、子供時代からの様々な事が
積み重なって成長したのが納得できたし、
オリヴィアの祖父母やノアの両親の事も書いてあり、
人間に焦点を当てて書いてあるのが良かった。

でも推理小説だと思って読んでいたもんで、
どうしてこんなにロマンス色がたっぷりなの?
まあ気楽に読めていいけども~、と思って
感想を書くために眺めていたら、
図書館のラベルが隠れていて「扶桑社ロ」まで読んで、
ロってロマンスのロ?と今気付いたのだった。
私が気付いていなかっただけだったんだねーって事だった。
ロマンスは25年振り?くらいかな。
その前は記憶がない。

森の描写は瑞々しくて雄大でとても美しくて、
ワシントン州に行きたくなった。
森の大きなロッジでオリヴィアが本当に博物館を作り、
森や山々を闊歩して暮らしているようだった。

ただ残念な点が2つ。
1つ目は真犯人の心理が殆ど分からなかった事。
最期の最後に真犯人としては取って付けたように浮上し、
それまでは細かい心理描写はまったく書いていなかった。
サム・タナ―の話す事もわざと曖昧にしているように感じて、
そこだけに焦点を当てようとし過ぎかなと思った。
真犯人がなぜジュリーを殺すような心理状態に陥ったのか、
どんな環境で育って何を育くんだのか全く書いてない。
真犯人の親や故郷の話も出て来ない。
真犯人とその状況、これらの問題、
これらの殺人事件が起きたバックグラウンドが
精査されないで終わってしまった。


2つ目はエンディングがただただハッピーエンドで、
ぼんやりふわっと終わってしまった事。
殺されそうになったり殺したりの恐ろしい事件の後は
ショックが大きくて、かなり長い間、
葛藤や恐怖や苦しみがあるだろうに。
それを乗り越える所も少しはないと、
それまで丁寧に書いて来たものだけに尻すぼみに感じてしまう。
エンディングが尻すぼみだと、全体があやふやになってしまう。
2人の若者がそこまで惹かれ合いながら
まるで獣の闘いのように
噛みつき合うような恋の駆け引きがずっと続いて、
心の動きをしつこく書いていたのに、
真犯人は本当に付け足しみたいになってしまったと思った。
だからミステリ味と現実味が薄く感じるのかな。
急いで後始末もそこそこに切り上げたラスト感が残念だった。
祖父母と伯母の乗り越え方も書いて欲しかったし、
ノアとオリヴィアのその後の現実味が欲しかった。

ロマンスにしてはハードだったし、
サスペンスにしては甘いやり取りが多くて
証拠探しや推理がなかった。

自然や家や人の描写はとても良かった。
森に行きたいと思った。
歩けるようになったら森に行きたい。




―20230403読了―





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Last updated  July 4, 2023 11:29:02 AM
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