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2007.03.04
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カテゴリ:絶望
窓を開ければふんわりと

沈丁花の香りが漂っている。

花屋には大きなカサブランカが

濃厚な芳香を放っていた。

そんな夕方、妹が突然

やってきて目覚めた。







小春日和に相応しくない

耳を塞ぎたい程

哀しく、絶望感にうちひしがれる

出来事があった。

妹の親友が、亡くなった。

海を渡った本州で、

見ず知らずの女性と

知らない土地で、

こころに孤独を抱いたまま

妹の親友は亡くなった。

自殺だった。

妹とその子は一心同体であり

私の姪である妹の子どもを

甲斐甲斐しく世話していた。

その子は以前ブログにも

登場した事がある、

去年、凄惨な事件に巻き込まれた

彼女である。

やっと立ち直り、お仕事も始め

毎日妹の住むアパートへ行っては

一緒に食事をして家事をして・・・

まるで妹とその子は家族のようであった。

否、家族同然といっても過言ではない。







とてもこころが繊細な為、

ちょっと見放されたと感じると

凄く落ち込んでしまう子であった。







彼女が私の妹や姪、

私たちにもたらした

優しさや思い遣りのある行動。

想い出す度涙が溢れて止まらない。







まだ何処かで生きているんじゃないかって

「冗談だよ」って言って帰ってくるんじゃないかって

何かの間違いなんじゃないかって

想っている。







そして彼女の

死を選ぶ事しかできなかった

それしか逃げ道が無いとしか

想えなかった苦しみを

気付けなかった私は無力だ。

何度も死のうとしていた私、

それを乗り越えて今、生きようと

考えられるようになった私に

何か小さな助言が出来たのではないかと

後悔の念でいっぱいである。







私の姪の事を、彼女はまるで

自分の子どものように接していた。

お給料が入ると

必ず姪におもちゃ等をプレゼントして。

優しさに溢れ、ナイーブで

いつも一生懸命だった彼女が

もう戻ってこない事が

まだ信じられない。







そんな哀しい今日、

小春日和に舞い込んだ

痛嘆の報。

間違いであって欲しいと願えども

叶わぬものなのであろう。







私は、お線香を上げることしか

出来ない。

妹の、胸の痛みも計り知れない。







でも彼女は、姪に対して今まで

沢山の愛情を注いでくれた。

生まれてからずっと側にいて

一緒の時間を過ごしてきたのであるから。







今日は拒食状態が長く続くであろう。

何も食べる気がしない。

飲み物が少し摂取できる程度である。

それで良い。

何も喉を通らない程

涙が溢れてくる。







今日は彼女の死を悼み

そして魂が温かな所へと

誘われていく事を願う。





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Last updated  2007.03.04 21:14:37
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