バベル
最近は映画館に行ってから何を観ようか決めることが多くなりました。チケットを買う瞬間に観る映画を変えることも何度か。窓口に行くまで「しゃべれどもしゃべれども」を観ようともっていたのですが、バベルの文字が目に入り開演時間もちょうどよかったので衝動的に決めました。耳の聞こえない女子高校生を演じた菊池凛子さん。アカデミー賞の最優秀助演女優賞候補にノミネートされ話題になりましたね。この賞は『ドリームガールズ』のジェニファー・ハドソンが受賞しましたが、菊池凛子さんの演技は、ジェニファー・ハドソン以上に迫り来るものがあったと思います。ジェニファーの場合はあの歌唱力に心を揺さぶられましたが、凛子さんの場合は耳の聞こえない女子高校生のとても複雑な心情が痛いほど伝わってきました。ストーリーはモロッコ、アメリカ・メキシコ、日本と全くことなる3つの場所で3つのストーリーが同時に展開されていき、ある事件がそれぞれを結びつけることとなります。それぞれのストーリーが、その地域の特徴や背景をよく捉えていてとても興味深いものでした。観ていて胸が苦しくなるような、切なく悲しい内容ではありましたが、様々なことを考えさせられるとてもよく出来た映画です。派手にドンパチやるより、僕はこういった映画が好きですね。しかし事前情報がなかったので、菊池凛子さんのヘアヌードには正直驚きました。