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2007.10.03
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カテゴリ:読みもの
                 

       ♪恋待花:オレンジ色のストーリーの彼は、
           ちょっと福山雅治似の素敵な彼でした。♪


 『こんにちわ』
 『どうもー』
 いつしかこんな挨拶で始まった、さとちゃんとの出会い。
 仲良しの友と楽しそうに肩を並べ、会社の廊下で出会う昼下がり。
 オレンジ色の靴下が目に眩い。
 『彼と恋、知り合いだったの?』
 『んー。何となく最近挨拶するようになったのよ』
 友人の春は、不思議そうに話す。

 考えてみると、さとちゃんとは何の接点もない。
 職場も違うし。年だって違う。
 唯一接点と言えば、
 さとちゃんの彼女と少しだけ話をするくらいの間柄である。
 それもその彼女ときたら、とても美人さん。
 年上の私でさえ、話しをする時に緊張するくらいだ。
 私はと言えば…。
 元気で明るいイメージの、ごくごく普通なタイプ。
 一応、彼氏持ち。

 清々しい朝。
 忙しい一日のスタートだ。
 『おはようございます。会議資料をお願いします。』 
 書類を抱え各エリアに次々と配布する。
 『捺印をお願いします』
 『はい。宜しくね』
 入社5年目。仕事は卒なくこなし、職場での人間関係も順調である。

 『いつも元気ですね』
 忙しく歩き回っているそんな時、横の方から聞き覚えのある声。

 『あれっ。さとくん?』
 『そうですよ。おはようございます』

 『職場、ここだったの?いつも通っているのにわからなかった』
 『あははは。恋さんはいつも走っているからね。
  オレは知っていましたよ。だっていつも通る時間が同じでしょ。
  今日は思い切って声を掛けてみました』
 にこにこと人なつこく笑って話すさとちゃん。
 こんな表情で話をされたら、ちょと胸がくすぐったい。

 『じゃあ、またね』
 『はいっ。廊下で会いましょう。』

 ・・・オレは知っていましたよ。
  だっていつも通る時間が同じでしょ。・・・

 『これって、何?何でドキドキするの…』

  恋待花の蕾が…。(…つづく)







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最終更新日  2007.10.04 08:52:59
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