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カテゴリ:読みもの
♪恋待花:オレンジ色のストーリーの彼は、 ちょっと福山雅治似の素敵な彼でした。♪ ・・・オレは知っていましたよ。 だっていつも通る時間が同じでしょ。・・・ 帰りの廊下で、さとちゃんのこの言葉が胸に響いていた。 今付き合っている彼氏とは、最近倦怠期気味。 付き合って2年になるけれど、焼きもちが酷く会えば必ずケンカをする。 『年下だから仕方がないよ』と春は言うけれど、そんな事はあまり関係ない。 年下といっても、たった1つしか変わらないし、 3月生まれの私と11月生まれの彼氏では、 たいした差を感じないのである。 となりの芝生は青く見えるとは良く言ったもので、まさに今そんな感じの私なのだ。 『こんにちは』 『どうもー。元気そうね。』 『お陰さまで』 いつもの他愛無い挨拶。 でもあの朝以来、心なしか少しだけさとちゃんに近づいた感じがしている。 『あー。恋さん…』 『何…。』 『何でもない。またね』 最近、さとちゃんからこんな風に声を掛けられる事が多くなった。 相変わらず、オレンジ色の靴下が眩しい。 『恋。話しておきたい事があるのよ』春が突然話し掛けて来た。 『何?もしかしてとうとう…』 春と春の彼氏とはとても仲良しさん。 近々ゴールインするのでは…との噂をよく耳にする。 『そうじゃなくて』 『じゃぁー何?』 『さとくんの事だけれど、彼女いるの知っているよね』 『知っているよ。でも何で…』 春はなかなか話し出さない。 『どうかしたの…?』 春の顔を覗き込むと、一点を睨むように見つめている。 『さとくん彼女に、今気になる人がいる。とても大切に思っているって言ったらしいよ』 『それと私と関係あるの?』 『どうやらそれは、恋の事らしいよ』 『えっ!』 複雑な心境。 でも胸の中の恋待花は、もうひらき始めている。(…つづく) * * Vol.1は10月3日の日記またはFree Pageにあります。 興味のある方は、お立ち寄り下さい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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