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音楽のことはもとより、毎日の生活の中に何かしらの目標を持っていたいと思うのである。
私のように、会社などの組織に属さず上司も部下もいない実力本位の一匹狼のような人間にとって、成果というものは、とらえどころのないものなのである。 昔の陶工のように、練っては釜に入れ焼き上がりが好ましくなければ、後世に恥が残らぬようにその場でぶち壊すのである。 そんな感覚が、私とそっくりだったりするのだ。 別に、私は、柿右衛門じゃないし、陶芸にそんなに興味津々というわけでもないのだが、物作りという点に関しては共通項があるものだと感じているのだ。 さて、ここ最近の音楽について、感想を述べてみよう。 私が、思うに、編集しすぎて、音だけが変に綺麗である。 特に感じるのが、音が細いのである。中域のかぶりがないので聴きやすいのは確かだが、その帯域がないために音が細く感じられるし、暖かみが伝わってこないのだ。 妙に、冷たい質感の音楽が多いのはなぜだろうか? かのStevie Wonderが、70年代の所謂、「三部作」を制作していたときのことである。彼は、演奏を間違って録音していても、少しくらいの間違いならGrooveを大切にして、それを採用していたのだというのである。 これを知ったときは、まさに目から鱗であった。 「いくら演奏が正しくても、RhythmがGrooveしていない人間味に欠ける演奏なら、到底採用できるものではない」とはっきり言っているのであった。 一方で、聴き手についても言えることだが、音質がすばらしいとか言って音楽の本質を聴き逃している人は多いのだ。 音楽は、音質を楽しむものではないよ。 その曲を演奏する演奏者や作曲者の真意を汲み、それを味わい理解し楽しむことであると感じるのだが如何だろう。 こういうのをたとえれば、「出てきた料理を食べずに皿を褒めているようなもの」だと思うのだがどうであろうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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