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Jan 21, 2006
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カテゴリ:出産、子育て

賢明の寓意  Allegory of Time Governed by Prudence
Titian (Tiziano Vecellio) ( 1488-1567)作

人間の脳が小型化する。

5万年前の人間の化石によると、人の脳の容積は男女平均で、
女1468cc、男1567ccだったのに対して、
1万5千年前から急激に脳が小さくなってきている。
今日の脳の容積は、女1210cc、男1248ccである。

この原因について、1960年に遺伝学者の実験がある。

毛皮農場のキツネは、どんなにうまく扱っても、何世代に渡って
飼育しても、臆病で用心深い。

そこで、なつきやすいキツネを作るため、近寄って最後まで逃げなかった
キツネを25世代に渡って交配させた。
この結果、逃げるどころか近寄ってくるキツネが誕生した。

このキツネの特色

1.見かけばかりでなく、行動も犬に似ていた。
2.毛皮は、コリ-のようにまだらで、耳は垂れ下がり
  鼻面は短かった。
3.そして、脳が野生のキツネよりも小さくなっていたのである。

なつきやすさを選んだだけなのに、かってオオカミが家畜化したときと
全く同じ特色を持ったのである。

このことから交配を重ねると遺伝子の作用が変化して、
成長のタイミングが変わり、子供の特徴「たれた耳、短い鼻面、小さな頭、
人なっっこい振る舞い」が成体まで維持されるようになったのではないか
と推論できる。

もともと幼い動物は、恐怖心や攻撃性を示さず、脳の成長、
特に大脳辺緑系という組織が発達していない。

脳の成長でこの部分が小さくなると、
恐怖心や攻撃心が抑制され情緒が安定することがわかっている。

例えば、ボノボという猿は、非常に平和的な猿であるが、身体の割に
頭が小さく子供の特色を大人になっても保持しているのである。

4.人間の脳が縮んで来たのは、平和的な人間が増えてきたからかもしれないし、
大きな頭の攻撃的人間が排除されていったのかもしれない。

確かに、アイドルの顔が幼児化しているのも、
男っぽい男より、多少女性っぽい男が好まれ、
小顔な顔が好まれるようになったのも、
それなりの理由があったからである。

デカ頭のホリエモンもマスコミから消えるかもしれない。
つくづく思う、花の命は短いね。

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Last updated  Jan 21, 2006 08:06:53 AM
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