テーマ:食べ物あれこれ(50338)
カテゴリ:農業
日本で流通している農産物のうち、有機とかオーガニックとか名のつく(つまり有機JASの認定を受けている)ものは、金額ベースで0.17%しかないとのこと。
つまり、どう足掻いてもオーガニックな穀物・野菜だけを食べることは出来ない。 逆に言えば、どんなにこだわって有機農業をやっても、その需要は0.17%くらいしかない。 それが現状です。 有機野菜はキライですか?と問いかけたとしたら、有機より化学肥料使った野菜が好きだ!と答える人はほとんどいないでしょう。 なのに何でこんなに浸透しないかと言うと、そりゃもうコストがかかるからでしょう。 作り手からすれば、成育中の管理が大変。 農薬が飛来して来ないように、緩衝地帯とかを設けなきゃいけないので、狭い農地で営農している日本の農業では考えられないくらいに歩留まりが悪い。 さらに、農薬を使わないことにこだわれば、どうしても虫に食われてしまう部分は廃棄しなきゃいけない。だからさらに歩留まりが悪い。 いろいろコストがかかる割には需要もそんなにないし、(儲け度外視の志でも持ってなきゃあ)やってらんねぇってのが本音。 まあ、我が社のように、まがりなりにも独自の販路を持ってれば、なんとかやって行けます。 ウチの農業を信頼して下さってるお客さまですから。 でも、大概の農家はJAさんに販路は依存してますから、有機なんてやったって、メリットは”ゼロ”。 農薬や化学肥料で稼いでる組織に向かって 「オタクの商品は買わないが、買わないモノが良いモノだから、高く売ってくれ。」 な~んて理屈は通るワケがない。 オーガニックに未来なんてないわけです。 じゃあ、何でそれをやる必要があるかと言うと、それが当たり前になる方が世のためだからですよ。 そう思ってなきゃ、続きません。オーガニックは儲かりませんから(笑) そう言えば、有機栽培を止めた農家が居て、止めた理由をこう言ってました。 「金持ちのために農業やってるわけじゃねぇ。」 わかります。その気持ち。 「だから、それが普通になる日までやりましょうよ。それが今の時代に農業やってる私たちの努めでしょ?」 そう言いかけて、その言葉は呑み込みました。 そんなキレイごとで続けられるほど、楽なもんじゃないです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/09/05 03:41:28 AM
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