テーマ:心のかたち、人のかたち(951)
カテゴリ:農業
農業をやるってことは、国土を預かるということでもあります。
いかに松下さんやトヨタさんやサントリーさんが巨大企業でも、その工場面積は田畑に比べりゃ無視していいくらいのものでしかない。 まあ、面積のハナシだけでなく。 要するに工業用地は土地でしかないですから。 農業の場合、土地は違う意味を持ちます。 資本・資産ではなく、資源なのです。 この考え方は経済学には本来ない、いわば鬼っ子なんです。 あの、”レッセ・フェール”自由放任経済原理主義者のアダム・スミスですら農業を別にしてたくらいです。 その使い方によっては、長く子孫に負の遺産を残すことになる。 土地は変に使うと、枯れます。 古代エジプト文明もメソポタミア文明も、肥沃な土地資源を背景に発展したってことは教科書に出て来ますが、何故に今は見る影もない痩せた土地に成り下がっているかは書かれてません。 理由は簡単。 土地を変に使い荒らしたから。 そんなの昔のハナシだと思われるかも知れません。 でも、そんなことない。 アメリカで、オーストラリアで、中国で・・・・古代と同じことが今でも行われてるんです。 彼の国々の国土がいかに広くても、100年は絶対に続かない農法です。 (私の尊敬する元上司、○野さんは「略奪の農業」と呼んでました) おそらくあと20年で、アメリカ大陸もオーストラリア大陸も(土壌としては)、死にます。 日本の農業は、幸か不幸か広大な国土を背景にしたものではないので、もうちょっと生き延びるとは思いますが・・・・。 まだまだ世界の人口は増える。 世界の穀倉地帯は死に果てる。 世界中が飢餓に襲われる。 我慢してたら死んでしまうから、戦争になる。 我が国は食糧自給率が世界最低ですから、当然最悪の状況になるでしょう。 農業やるってことは、国土を預かることでもあり、国の行く末を預けられることでもあります。 現実は、私たちだって資本主義経済の中に晒されているわけですから、そんなこと本来知ったこっちゃないわけですが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/09/05 04:32:43 AM
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