ぬしさまへ / 畠中 恵
こちらは昨日の「しゃばけ」の続編。「しゃばけ」は長編でしたが、「ぬしさまへ」は短編集です。引き続き、主人公は体の弱い若だんな。相変わらず、超甘の両親と2人の手代に妖たち。短編6編―ぬしさまへ―手代のひとり、仁吉に懸想文を渡した、おくめがお堀に浮いてるのが見つかった。仁吉のピンチに若だんなが事件解決に乗り出す。女同士のドロドロの話なんだけど、なぜかスカっと読めますね。―栄吉の菓子―栄吉は若だんなの幼馴染。若だんなのお店の隣にある表長屋の菓子屋“三春屋”の跡取り。その栄吉の菓子を食べた隠居が死んだ。―空のビードロ―若だんなの腹違いの兄“松之助”の話。この話は「しゃばけ」とかなりリンクしてます。―四布の布団―繰綿問屋“田原屋”で新調した若だんなの布団が泣き出して・・・しかも、その布団は注文した品と違うもので、怒った父親と手代2人が田原屋へ乗り込む。心配した若だんなも付いて行くのだが、田原屋の主人の大声に卒倒してしまう。―仁吉の思い人―男前の手代、仁吉さんです。はっきり言って、モテモテです。その仁吉の思い人とは・・・いや、さすが妖、スケールが違うわ。―虹を見し事―ちょっと不思議で、ホロリと悲しいお話。毎回、殺人事件が起こったりするんだけど、読後感は悪くないんですよねぇ~。若だんなのキャラのせいか・・・?1300円+税