I'm sorry,mama. / 桐野 夏生
かつて女であった怪物たちへ、そして、これから怪物になる女たちへ捧ぐ、衝撃の問題作!と帯にあります。衝撃の問題作!かは、さすがにちょっと疑問ですが。↑は「グロテスク」の方がピッタリだと思います。まぁ、このクラスの作家さんが書けばなんでも衝撃!問題作!なんでしょうけど・・・ただし、「グロテスク」は読んでて気分悪かったです。怪物と言うより、“壊れた”女の話ですね。mamaも壊れていれば、娘も壊れている。特に娘の壊れっぷりがすさまじい。壊れないと生きていけなかったんだろうけど、かわいそうに思えない。この娘がたくましいからか?軽く軽く悪事を重ねていく・・・「ごめんなさい。お母さん。」じゃなくて、まさに「I'm sorry,mama.」mamaの気持ちひとつで、こうなるのなら子育てって怖い・・・1400円+税