カテゴリ:法律いろいろ
家庭内で、家族に暴力を振るって逮捕されてしまう…まあよくある話です。
私も何度もそういう事件を担当しました。 もちろん中には、性犯罪をやったり、何回も同じようなことをやっていたり、重篤な障害を残してしまうなどと言った、正直言って救いようがなく、裁判までフルコースになるのは諦めなさい、としか言い様がないケースもあります。 弁護人という立場から見てすら「検察官、こいつにこんな甘い対応でいいのかなぁ…」と思ったケースもあります。(もちろん本人の前では口が裂けても言いませんが…) 他方で、意外と事件としては小さく終わるというケースもあります。 「夫が酒を飲んで暴れてしまったので止めて欲しくて警察を呼んだら、逮捕されてしまった」なんてケースが典型例です。 こういう場合、被害者である家族は同情的と言うよりも、「主人が逮捕されて、クビにでもなったら明日からの生活が困る!!」ということで、被害者なのに釈放目指して必死になってる…なんてケースも複数遭遇しています。 警察の勇み足と言えば勇み足ですが、家族の保護(加害者との引き離し)が遅れた結果、取り返しがつかない事態になってしまったと言う事態もあるので、状況確認までの間のそれは責めがたいところもあります。 むしろ、そのために10日間の身柄拘束である勾留の前に、最長3日の身柄拘束である逮捕というワンクッションが置かれているとも言えるわけです。 そういう状況なら、被害者に頼まれるか当番や国選で受任した弁護士が「家族が受け入れ態勢整えてます!」と言う証拠を揃えて、検察庁や裁判所に送りつけて(細かい手続の種類はここでは割愛)釈放させて、一応平穏無事に終わる…なんてケースもあるわけです。 で、「しばらくはお酒は慎んだ方がいいですよ」と言ってさようならした件、複数件あります。 なので、家庭内暴力っぽい事件を引き受けると、ご家族に真っ先に連絡を取って、ご家族がどう考えているのかを知るのが最優先事項になります。 被疑者自身そういう甘い期待を私に話して、私も「あまり甘いことを考えないでおくように」と念のため釘は刺しつつも内心そういう事件ならいいなぁ…と思って電話をかけてみて、ご家族怒り心頭、二度と帰って来んな!!となって、「ご家族と被疑者の認識が食い違いすぎ。こりゃあ調整が大変だぞ…」とゲンナリすることもあります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022年11月16日 16時40分59秒
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