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カテゴリ:棋士
NHKの「迷走~碁打ち・藤沢秀行という生き方~」を観た。
藤沢秀行名誉棋聖と接した多くの人達の語りを聞くことができ、知らなかった面も色々と知る ことができた。 秀行先生の碁の内容を紹介する部分もあれば、私生活の面について身内の方々の言葉を通して 紹介する部分もあり、盛りだくさんな内容だった。 観たばかりで考えがまとまらないが、素直な印象は、ご家族は大変だったんだなということ。 母親違いの息子さんや娘さんのインタビューの内容は、かなり衝撃的だった。 藤沢秀行名誉棋聖の棋士として残した足跡や、日本だけでなく中国や韓国の棋士を育てた功績 は語る必要もないほどであるが、一方でご家族のご苦労は相当なものがあったようだ。 「家族を犠牲にして藤沢秀行という棋士ができた」というご長男の言葉は印象的だった。 「超一流の仕事ができて出世するが、家では飲んだくれて暴れる父親」がいいか、「仕事はそ んなにできず出世もしないが、家では優しく良い父親」がいいかと聞かれたら、私は後者を選 ぶだろう。まあ、私は軟弱だし一流の仕事には縁がないですけれどね。 「藤沢秀行みたいな碁打ちはまた囲碁界に出てくるか」という問いかけに、大竹名誉碁聖が 「いやあ、そりゃ一代でいいですよ。秀行先生はあの一代だからいいんでね。出てこられたら 困るよほんとに。やっぱり、対処できないもんね。」と笑いながら答えていたが、迷惑を被っ た人達は家庭だけにとどまらなかったようだ。 その無頼ぶりに関して、「なぜ藤沢秀行という人は無頼に走ったのか」、という問いに対して 小西八段が「実像はすごく神経質で、虚像を作り上げることで自分の実像を保っていたのでは ないか」と答えていた。 繊細が故の破天荒という小西八段の説に、そうだったのかもしれないと思いつつも、どうして 酒、ギャンブル、女に走ってしまったんだろうとも思った。 本人にも分からなかったのかもしれない。 だからこその迷走なのかもしれないなあと、勝手に考えている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.12.14 01:52:06
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