HELP! キレる子どもたちの心の叫び
こんばんは、いく☆なみです。今日は先日読んだ本をご紹介します^^HELP! キレる子どもたちの心の叫び 青木 和雄 著著者のカウンセリングファイルから、5つのケースが取り上げられています。育児書を読みあさり、「負けたらダメよ」と次第に娘を追い込んでいってしまった母親のケース「三輪車」。自信をなくした娘は、母親から片時も離れられなくなってしまいました。母を失った幼い兄弟のもとにやってきた、新しい母親のケース「カナリヤ」。なじまない弟だけにたいして暴力が止まらなくなっていきます。弟の優しさがとても切ない話でした。小学5年生の受験戦争「タイムロス」。子どもは雁字搦めの毎日の中で必死に救いを求めますが、唯一とどいた祖母へのサインは無残にも母親に打ち砕かれてしまいます。心優しい少年の思いは誰にもわかってもらえない「ヘルプ」。教室でのいじめは、教師たちの心無い言葉でエスカレートしていきます。医師一家に生まれ、跡継ぎとなるべく厳しく育てられる17歳の少年「ナイフ」。上級生からのカツアゲや、家族によって友人とも引き裂かれた少年。彼がたどり着いた先は「ナイフ」でした。最終的には、どのケースもカウンセリングによってよい方向へ向かったようです。この中では特に母親の存在が目立つのですが、彼女達は子育てに必死なんですね。いい子に育てよう、よその子よりも優れた子に、と頑張っているんです。結果、その努力こそが諸悪の根源で、子ども達は追い詰められていく。皮肉なことですね。母親がいくらがんばっても仕方が無い、子どもは自分とは違う他者であり、違う人格を持った一人の人間なのだということを忘れてはいけません。これから子育てをしていく上で、心にとどめておきたいと思える一冊でした。