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テーマ:雑草(38)
カテゴリ:読書
古川真人さんが書いた「背高泡立草」を読んだ。長崎県平戸の小さな島に今では誰も使っていない納屋があり、その周囲が草ぼうぼうになっておりそこの草刈をするために遠方からフェリーに乗ってその島に独りで住んで雑貨屋をしている80歳台後半の母親の家に長男、長女とその娘、次女とその娘の5人が集まって色々な話をしたり草刈りをする物語である。「背高泡立草」と言うのは草ぼうぼうの雑草の中でも背が高くて黄色い花をつける目立つ雑草なので小説の題にしたようだ。孫たちは都会の会社に勤めていて連休ということで手伝いに駆り出されたがいやいやながらの参加で「人里離れたところで誰も使っていないのに何故草刈しなければいけないのか」と車中でしきりに母親に文句を言っていた。雑草はあらゆる草が繁茂しておりドクダミ、カタバミ、セリ、ハマスゲ、ススキ、イラクサ等いっぱい野草の名前が挙げられていたが良く調べたものだと思った。私もつくば市に住んでいた娘がアメリカに移住して、空き家になっていた家の周りの雑草刈りに家内と電車に乗って行ったことあるが雑草は大きなゴミ袋11個になって近所の人にゴミの日に出してくれるようにお願いしてきた。その時、実に多彩な雑草があったがドクダミやススキ、背高泡立草くらいは分かったが他はさっぱり認識できなかった。小説ではこのメインストーリーの途中にその土地に多少関係する4つの挿話を入れていたが主題とのつながりが希薄でこの草刈りに集まった人達とのつながりが明白な話を挿入した方がよかったと思われた。
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