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テーマ:アフリカ生活(205)
カテゴリ:読書
今オバマ元アメリカ大統領が若い頃書いた「私の父の夢」を読んでいる。結構厚い本なので中々読み切れなくて今でも少しずつ読んでいる。
ハワイで生まれた自分の生い立ちから書きはじめ大学卒業してシカゴで仕事のない人達に教育や職を与えるセツルメント活動などをしていたが、もっと勉強したくてハーバード大の大学院に入ることになって入学前の休暇中に亡き父親の故郷ケニアのナイロビに旅してケニアの文化や生活を体験しているが、今読んでいる所はケニア人である異母姉アウマとケニアのサハリパークに行って様々な経験をしている所である。他のお客数人と一緒に一台の車で広大な動物園内の動物の生態などを観察している。一晩テントを張ってそこに泊まるがマサイ族の男二人が警護に来てくれた。そのうちの一人ウイルソンが身の上話などをしてくれた。警護以外の時は牛を飼うなどの仕事をしているが、ある時ライオンに襲われて自分の牛が殺されてしまった。法律上は仇打ちは許されていなかったが槍を持った5人でライオンを取り囲んだ。その時ライオンは一人をめがけてとびかかってきた。その男は盾でかろうじて身を護り他の4人で仕留めたとのことである。流石にライオンは追い詰められても王者としてのプライドがあり必ず誰かにとびかかってくるもので命を落とすこともあるとのことだった。アウマが「その死んだ人はどうなるのですか?」と聞いたらウイルソンはいとも簡単に「地に帰るだけさ、それ以外にどこに行くのさ」と答えた。その時運転手のフランシスは聖書を読んでいたのでウィルソンの同僚のマウロが「あんたなら人が死んだらどこに行くと思う」と尋ねた。フランシスは直接その問いには答えず両親が自分が生まれる前にキリスト教に入った。キリスト教(宣教師)にもいい所と悪い所があるというような話をしたが結局死後何処に行くかは答えず「マサイ族は勇敢だな」と言った。マサイ族は死んだら全てが終わりだと考えており、勇敢に戦い、勇敢に死んでいるのだなと思った。死については様々な宗教が教示している。一つの宗教内でも宗派によってその教えは異なることがあるが大まかにはキリスト教やイスラムでは死は神の門の入口に立つことで最後の審判を受けて天国に行くか地獄に行くか決められるみたいだ。だから死んだらどこに行くか聞かれたフランシスは何処と答えられなかったのだと思う。仏教では輪廻転生の教えがあり、死は一つの転換点で死んでいなくなる訳ではなく再度何らかの生命あるものに生まれ変わると説いている。ここでも前世でよいことをした人は良い人間に生まれ変わり悪行の人は虫けらなどに生まれ変わると教えている。いずれにしても宗教が関わってくると死は難しくなるなと思った。マサイ族のように「地に帰るのさ」と思っていた方が分かりやすくてすっきりしていると思われた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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