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テーマ:戦争と人間(179)
カテゴリ:読書
イソトマ(毒性がある)
私の受け持ち患者さんで脳出血後のリハビリをしている70歳台の男性がいる。凄い読書家で回診の度に本を読んでおり、朝早くから夜消灯きりきりまで読んでおり文庫本を1冊1~2日で読み切っており、入院中20冊以上は読んだと思う。朝明るくなる4時頃からカーテンを開けて読みだすと看護師さんに怒られるのでカーテンは少し開けて見つからないようにして読んでいるとのことである。 今日は森村誠一の「悪魔の飽食」を読んでいた。開いているところをチラッとみたらウイルス研究斑班長誰々、細菌斑班長誰々、コレラ斑誰々・・と名前がずらっと書いてあった。悪魔の飽食は1981年(昭和56年)から1983年(昭和58年)にかけて発表された陸軍731部隊の捕虜に対する人体実験の実録小説である。 京大卒の石井四郎軍医隊長を中心に医師や研究者や兵隊達が中国やロシアの捕虜約3千人に生きたまま様々な実験をした記録である。コレラ菌、赤痢菌、ウイルス、化学薬品などを注射したり飲ませたり吸わせたりしてどのような変化が起きるか、大量死するためにはどのような方法がよいか等を研究した記録である。毒ガスの研究も行っており、生きたまま解剖するなど想像を絶することも行われていたらしい。ワクチンの研究なども行われていたらしいが何れも戦争に役立たせるための研究であった。大量に殺人できる爆弾の研究と同様、戦争に役立てるためにどの細菌やウイルス、さらにどの化学物質が最も効果的に大量殺人できるかの研究を行っていたのだと思われる。それは殺人兵器開発研究の一環として大なり小なり各国で行われていたのだと思われる。治療についての研究もあったかも知れないが主目的は兵器としての研究だったと思われる。 戦後もその研究の流れは国によっては今でも続いているのではないかと思われる。今新型コロナウイルスが猛威を振るっているがそれはそのような研究の過程で生じたものでそれが故意もしくは事故で研究室の外に出て暴れ回っているのだと思われる。 その大元は戦争である。各国で派遣争いをしている限り今後も同じようなことがおこる。各国同士勝ち負けを意識しないで互いに協力して地球をよくするように努力すべきである。そうしなければ地球は滅んでしまう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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