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テーマ:新型コロナウイルス(10914)
カテゴリ:政治
日本医師会雑誌9月号に都立松沢病院の齋藤正彦氏がコロナ渦で認知症や精神疾患を有する高齢者がどのような目に遭ったかについて書いていた。
本年1月までの感染者48万人に対して約9,200人が死亡して死亡率は1.4%で年齢別でみると80歳台が12.3%、70歳台4.5%、60歳台1.4%で、高齢者の死亡率が高く死亡者数の実数では70才以上が86%を占めていた。その大半が認知症もしくは精神障碍者だった。2021/3/15時点でのクラスター発生件数は15,491件でそのうち認知症などの高齢者施設が1,131件(7.3%)で飲食店の1,002件(6.5%)より多かった。 高齢者施設では個室は狭くてその数も少なく、皆が集合するところは広く作られており、トイレも共用の所が多く、職員数も少ない。精神科病棟では医師は一般病棟の1/3でよく、看護職員も2/3でよいとされており、実情は看護助手や准看護師が多く正看護師はかなり少ない現状があった。 斎藤氏はギリギリの費用で運営してきた高齢者施設や精神科医療機関は集団感染に対する備えが不十分であったと反省し、在宅介護の高齢者も介護する側が高齢者だったり病弱だったりして感染防護に備えることが出来なかったと述べていた。 新型コロナの蔓延は超高齢化社会における医療・福祉の欠陥を白日のもとに曝すことになったと述べ、感染がが収まった後には様々な課題に向き合いその解決策を模索していかなければならないと結んでいた。認知症、精神疾患など弱い立場の人達をもパンデミックから守ってあげる対策を立てていかなければいけないと改めて思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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