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テーマ:ロシア(103)
カテゴリ:世界平和
元ソ連大統領ゴルバチョフ氏が8/30に91歳で亡くなった。
ゴルバチョフ氏はペレストロイカ(立て直し)政策を推し進め、グラスノスチ(情報公開)では今まで想像も出来なかった政府批判も可能にした。民主化が広がり結果としてソ連崩壊を導いた人としてロシア国民の間では憎まれたり批判されているが、西側諸国からは冷戦を止めた人、核軍縮、核廃絶に努力した人として高く評価されている。 1990年にはその功績でノーベル平和賞を受賞している。しかし国内的には売国的なゴルバチョフ政策に反対する者が多く、1991年にはクリミアで休暇を取っていた時クーデターを起こされ実権はエリツイン大統領に移ってしまい志半ばで失脚してしまった。 ゴルバチョフ氏の願いはソ連とかロシア国民の繁栄だけでなく、全世界の平和と安全であり、ソ連もロシアもその一員として繁栄していくというものであったが、ロシア人にとってはソ連が崩壊し領土が狭くなりロシア人の誇りを傷つけられ、ゴルバチョフ氏をとても受け入れることは出来なかった。後年再度理想実現のために大統領選に立候補したことがあったが得票率は1%以下であった。 氏の理想はロシア人には理解できなかったのだと思われる。 現在ナショナリズムと権威主義に凝り固まったプーチン氏がロシアを率いており、ウクライナに侵攻している。ゴルバチョフ氏は即座に停戦を提言したがプーチン氏は聞く耳を持たなかった。そのプーチン氏をロシア国民の80%以上が支持している。 ゴルバチョフ氏が途中まで築きかけた民主化されたロシアはプーチン氏によって完全に覆され、ロシアは再び専制、孤立、困窮の道を歩もうとしている。 ゴルバチョフ氏は西側では最高の知性として尊敬されてきたが、国内では評価されていなかった。お亡くなりになった後に、ロシアで再評価されることを願ってやまない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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