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テーマ:鏡(7)
カテゴリ:仕事
クリスマスローズが咲きました
私は朝6時25分から10分間テレビで行うラジオ体操をしている。テレビ画像に合わせて手足を動かしていると何とか体操が出来ていると思っていたが、今朝ふっと横の方を見たら隣の部屋にかかっている鏡にわが身が映っているのが見えた。額が随分頭のてっ辺の方まで禿げ上がっているのだなと見えた。腕を上げたり下げたりしている時肘は真っすぐのつもりなのに、随分曲がっていた。怪獣がやっとのことで手足を動かしているように見えた。もっと若い時には腕も伸びていたのだろうにこのざまはみじめで気持ち悪いと思ったが、どうすることも出来ない。 この思いを片隅に残して出勤した。出勤後最初の業務は回診である。「具合悪い所はありませんか?」「リハビリ頑張っていますね」などといって様子を聞いたり激励して歩くのである。ある88歳の女性患者さんから「先生が廻ってきてくれると温かい気持ちになる。先生も頑張って下さいね」と言われた。入院している皆さんは家族と離れ、骨折などの痛みも抱えて「辛い思いをしているだろうな。良くなるのだろうか?等の不安も抱えているだろうな」と思いながら出来るだけ希望が持てるように激励することを心がけているが、相手がどう感ずるかは分からない。 今日のように口に出してもらうと少しは役立っているのかなと思えた。たとえ体はゴジラが壊れたような様子かも知れないが、心を温かく持っていれば温かい笑顔となって帰ってくると思った。鏡はガラスの鏡だけではない。相手の表情の中にもわが身は映っているものだなと思った。そしてまた自分の顔の表情も相手にとっては鏡になっているのだなと思った。患者によって好き嫌いしたり、損得で考えたりして曇っていては相手に失礼である。体はどんなにヘンテコでも心の鏡は明鏡でなくてはと思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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