SURF & SNOW in Naeba Vol.38を終えて
松任谷由実「SURF & SNOW in Naeba Vol.38」を終えて、来月から始まる舞台やツアーの準備やらで慌ただしい日常が戻っています。
亜美ちゃんの長いブログに触発されて僕も久々に。
今年の苗場は僕にとって20年目の参加でした。
ユーミンプロジェクトで二十歳です!
僕の人生はこの現場に全て詰まっています。
コーラスは長年携わっていたティナさん、そして美恵さんから、佐々木詩織ちゃん、亜美ちゃんという新しいメンバーに変わり、ダンサーも宇宙図書館で一緒だったTAKAYUKIくんと新しく4人のフレッシュな女性ダンサーが加わり、現場には「一期一会」といった感じのある緊張感がありました。
もちろん、ここから長く続くチームが出来上がるかもしれない。でも「一期一会」という気持ちを持って現場に取り組む姿勢が、どんな時にも大切である事を今回のステージで感じていました。
コーラスについて触れておかないとですね。
ティナさんとは僕がこのプロジェクトに初参加した20年前からずっと一緒でした。この現場だけでなく、他の現場でも自分はどう振る舞うべきか、色んなことをティナさんの行動、言動から学びました。
もう1人のコーラスについては僕と一緒に参加した佐藤有香さん(現在は村石有香さん)以降何人か変わりました。有香ちゃんの次に参加したのが後に僕の伴侶となる加藤いづみ。
その次に逗子のコンサートだけでしたが白井友紀さん。そして須藤美恵子さんになり、そこからずっとティナさん、美恵さんの3人チームでした。
美恵さんとは年も近く、お互い当時まだ20代後半で30代を前に熱い思いを持っていたので、僕らにできる事を模索しながら時に朝まで語り、切磋琢磨した日々でした。
それからおよそ15年の月日が経ち、宇宙図書館ツアーを最後にティナさん、美恵さんから新しいコーラスへ変わることになりました。
新しく参加したコーラスの佐々木詩織ちゃん。
詩織ちゃんの存在は大先輩である佐々木久美さんの娘さんという事で、久美さんのブログやSNSでその存在は知っていましたが、いつの頃からか久美さんと一緒に歌うようになったとか、周りの友人達にも詩織ちゃんと一緒に現場をやったという投稿を見て、やはりサラブレッドなんだな、と思っていましたが、初めて一緒になったのは一昨年の夏の「FNSうたの夏まつり」。まだ22か23歳だったかな?
実は本格的に歌を始めたのは遅いと言ってたけど、音大でしっかりと学び、何よりも久美さんと一緒に歌う事で普通の人には体感できないハーモニーのなんたるかをこの若さで知っている素晴らしいシンガー。
僕はなにより「久美さんの娘さんの詩織ちゃん」ではなく、「佐々木詩織」というひとりのシンガーの歌声と人柄に惹かれました。
今回の苗場で「あの日にかえりたい」のイントロ、山本潤子さんのあの有名なフレーズを詩織ちゃんが歌っているけど、リハーサルでユーミンが「あのフレーズをレコーディングした時の潤子ちゃんがちょうどいまの詩織ちゃんくらいだったんだよ!」と言って詩織ちゃんの歌声を絶賛してくれてた事が自分のことのように嬉しかった。
そして亜美ちゃん。
彼女と知り合ったのは2006年のKinKi Kidsのコンサートツアーでした。
いまから12年前ということはいまの詩織ちゃんと同じような20代前半から彼女は活躍していたのか!今では作詞家としても活躍し、あの頃から変わらずKinKi Kidsツアーでなくてはならないシンガーとしてずっと参加してるけど、ここ数年は詩織ちゃんとも一緒にツアー回ってるから、詩織ちゃん、亜美ちゃんの2人のユニゾンがとってもキレイでビックリした。2人は姉妹みたいに仲が良いから余計にこの2人に僕がお邪魔しますー!みたいな感じで、今回は僕にとって本当に学びが多かった。
キャリアは長くても、誰もがそれと実力が比例するわけではなく、日々研鑽を積む事で比例していく。
でもただ毎日努力をすれば良いって事ではなく、どれだけたくさんの刺激を受けて自分が成長していくかどうか?
僕もそういう意味では全く比例していないので、少しでも諸先輩に追いつきたいと思い学んでいるけど、詩織ちゃん、亜美ちゃんの歌声から学び刺激を受ける事が多かった。今回ユーミンも打ち上げで言ってたけど、一つフェーズが上がった気がする。それはこの「一期一会」のパワーを持って現場に臨んだ新しいメンバーから溢れ出るものに背中を押された感もある。
こうしてまた次に呼んでもらえるように、毎回毎回「一期一会」のつもりで真摯に取り組むこと、向上心を持って現場に立つ事が何よりもプロフェッショナルであることだと日々思う。
歌が上手いから、仕事をたくさんしているから、高いギャラをもらえるようになったからプロではなく、仕事への姿勢、現場への愛情が何よりも大切だと思う。
今回はその気持ちが溢れた最高の苗場だった。
再会を楽しみにしている、とバンド、ダンサーのグループLINEに武部さんが書いた最後の言葉。僕からも出演者、スタッフ各位全ての人に。
「また会いましょうね!」