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カテゴリ:リハビリテーション
早期から家族の熱心な参画、多くの外的刺激により、医師が難しいと言った経口摂取を確立
*箕輪 香織:看護における家族介入の効果~遷延性意識障害患者の意識回復、経口摂取確立までの看護~日本農村医学会雑誌、53(3)、415、2004 (187) 交通事故で頭部外傷、横隔膜破裂の29歳男性は、入院当初、医師からは経口摂取までの回復は難しいと言われていた。第20病日、ベッドサイドでのリハビリ開始。第60病日、気管切開、左胸腔開窓の状態でICUから当病棟に転棟。JCS-200。 転棟時から「家族の声、好きだった音楽を聞かせる、清潔援助を通してスキンシップを図る、口腔への刺激を与える」などの援助を日課表にして家族と共に継続して行った。第129病日、左胸腔閉窓術、胃瘻造設。第180病日頃より何度も繰り返し指示を出すことで、指示を行うような変化がみられた始めた。 今までの援助に加えて、入浴による温感、触感刺激を与える、日中は車椅子乗車を積極的に行うことにより視覚を刺激する、二者択一で返答できる問いかけを多くするなどの援助を追加した。その結果、第195病日頃から、手振りや首振りではあるが自分の意思を示すようになった。また、それに伴い口唇、舌の動きもみられてきた。 患者の嗜好に合わせた味付けで口腔のアイスマッサージを行った結果、味覚の出現、唾液の嚥下、食べたいという意欲がみられ始めた。そこで次の段階として、家族とともに軟食訓練を開始した。 第450病日頃より経管栄養と併用して昼食のみを開始、第450病日頃より飲水も誤嚥することなく摂取でき毎食全量摂取できるまで確立することができた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.11.15 16:41:48
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