『発狂しそうな毎日から逃避するためエグい山行がやりたくなった。8/1頃から山中3~4泊ぐらいで、南アルプス南部(聖、赤石、荒川あたり)を縦走することを企ててる。一緒にやけくそになりたい奴がいたら返事をくれ。』
というメールに答えて、始まったエグイ山行の3日目。
午前3時起床。
テントから出ると満天の星空。
山の上で見る星空は格別である。
空に星があるのではなく、星の中に空があるかのようとでも表現すればいいだろうか。
とにかく星の数が半端ではない。
天の川もミルキーウェイという名の通り水の中にミルクを流したかのように存在する。
何かが動いている。
飛行機?いや人工衛星だ。
そうやって空を眺めている数分の間に3つほど流れ星を見る。
流れ星が流れる時間というのは、ほんの一瞬にすぎず、願い事を3回も繰り返す時間などとてもない。
もし、できるとすれば「金、金、金」くらいか・・・(^_^;)
ストーブの調子が悪い。
お湯を沸かすのにやたらと時間がかかる。
5:40 百間洞山の家サイト場発
今日はビッグスリーの最後の3000m峰、聖岳に登頂する日である。
途中縦走路はアップダウンを繰返し中盛丸山、小兎岳、兎岳といった山々を越えて行く。
厳しい上り下りになるが起伏のあるダイナミックな稜線は南アルプス南部の醍醐味であり、変化に富んだ山容が我々の目を楽しませてくれる。
7:00中盛丸山(2807m)着
快晴である。
遠くに富士山も見え、360°風景を楽しめる。
兎岳へは砂礫の急斜面につづら折れにつけられた道を登っていく。
登りの途中で今回の山行で初めて高校の山岳部と会う。
山岳部も絶滅危惧種に指定して保護する必要がありそうだ。
ライチョウを見た時よりうれしかった。
しかし、女子大生パーティは・・・絶滅か・・・
12:40聖岳(3013m)着
これで南アルプス南部のビッグスリー(荒川岳、赤岳、聖岳)登頂という当初の目的は達成できた。
登頂後、相棒のHとガッチリ握手をする。
16:10聖平小屋着
小屋を改装しているようで、明らかに登山者とは違う大工さん風の人がたくさんいる。
水場の横に大きなポリバケツを置いてビールがしこたま冷やしてある。
「○×ちゃん一本いっとく?」
年輩の大工さんが若い衆にビールを勧めている。
何だか楽しそうだ。
この人たちはここまで登って来たのだろうか?
それとも、ヘリで来たのか?
我々もビールで乾杯!
今日は奮発して2本づつ。
行動時間約11時間半。
田舎暮らし応援倶楽部