車のナンバーを自分の好みの番号に指定できるのは知っていた。
10数年前、20年近く前くらいから、自分の車に自分の好みの四桁数字をつけることができるようになっている。
周りには車に乗る人がたくさんいますので聞いてみると、半数くらいの人が幾ばくかの料金を支払って希望の番号を付けているようだ。
そんなことですから道行く車のナンバーには似たような番号、同じ番号の車がよく目につく。
例えば『1122(いい夫婦)』とか『1188(いい母・いいパパ)』とかの語呂合わせや、『・777』とか『・333』とか『1111』『9999』のような揃い目とか『1234』『5678』の続き番号なんかもよく見かけます。
むかしこの制度が無かった頃に、会社に大のクルマ好きの先輩がいた。その人は車を何台か持っていて車の販売業者に「車は買うから1000番単位の番号を付けて持って来い!」なんて言って業者を泣かせていたようです。
つまり『1000』とか『3000』『7000』『9000』のような、きりのいい番号を要求するのです。
彼の車はすべてその番号だったと聞いたことがあります。
先日車で訪ねてきた娘の婿さんにもそのことを聞いてみると、やはり希望のナンバーを付けているという。その並んでいる四桁の数字を見てみると、とても先ほどあげたような語呂合わせにはなっていないし揃い目でもなく、誕生日などの記念日的な番号でもなく、なんの規則性も見いだせない、ごくごく普通のランダムな数字が4つ並んでいる。
「このナンバーは希望して付けたの?」と聞くと、そうだという。なんでこの番号なのかしら?
それは彼が一番最初に乗っていた車に割り振られたナンバープレート番号で、その後クルマを何台替えても、同じ番号を踏襲しているのだということだった。
なるほど! そういう気持ちもよく分かる。