『サタニック・マジェスティー・リクエスト』というストーンズの旧いアルバムがある。
このアルバムはビートルズの『サージャント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブバンド』に追随して作られたアルバムで、これまでストーンズがリリースしたアルバムの中でも異質な、ストーンズらしくないアルバムとされており、根っからのストーンズファンからは敬遠されている作品かもしれません。
この頃のストーンズは、ビートルズの後追いをしているとみられた時期です。
でも私はこのアルバム、さほど嫌いではないのです。というのは、何と言っても『シーズ・ア・レインボウ(She‘s a Rainbow)』という楽曲が入っているからです。
この楽曲、本当にストーンズの曲か? というくらいらしくないメロディの美しい曲なのです。
ピアノソロで始まる印象的なメロディー、このピアノソロに使われたピアノは当初、”ミック・ジャガーの娘さんに買い与えたおもちゃのピアノが使われた” と言われていたのですが、どうもそれはガセネタのようで、実際には通常のピアノをニッキー・ホプキンスが引いているのです。
わたしはこのピアノ演奏も当時、楽器なら何でも弾きこなせたブライアン・ジョーンズが弾いているのではないかとまで思っていたのですが、それは違ったようです。
ストーンズの数多ある楽曲の中で、この『シーズ・ア・レインボウ』の評価が今一つ高くないのが、わたしとしては大きな不満なのですが・・・。
因みに、この『シーズ・ア・レインボウ(彼女は虹)』の ”彼女” とは、マリアンヌ・フェイスフルのことだそうです。