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カテゴリ:読書
小説家 江上 剛氏著 「異端王道」を読みました。 現在、新生銀行というお名前の銀行などが、モデルではないがヒントになっていると思われる銀行に関して、その前身である長銀の最後や新銀行の生い立ち、発展への手がかりの経緯などが描かれておりました。 最も注目すべき点は、混迷していて先行きに確固とした見通しを誰もが持ち得ない日本という国の再建に関しても参考になりそう事象が述べられておりました。 最も注目すべき点の一つは、銀行の合併に際して、システムの統合にインド人の専門家をアメリカ系金融機関から引き抜いてきて実行に当たらせた事。 その結果、日本の最大の銀行などが600億円掛けてシステム開発した巨大なこんピュ-タシステムが不具合で大混乱したのに対して、秋葉原で購入できるようなな能力のパソコンとシステムをつないで、60億円でシステムを完成させたこと。 全ての面で、これまでの仕事の単なる継承ではなくて、これからの仕事に最もふさわしい人、組織、仕事ぶりの育成に努めた事。 小説に於ける新興銀行という名前の銀行は伊勢社長が外資系金融機関から送り込まれた経営者として設定されておりますが、 1.人材の登用に関して、会社の内外を問わず最適な人材に最適な仕事をしてもらう。 2.仕事の仕方に関しても、顧客の最も銀行に今してほしい事に着手させた。 3.とにもかくにも貸し剥がしの印象のある銀行に、事業再生・育成部門を育てた。 などで、この新興銀行に対する国民の注目を集めて、ダメ銀であったこの銀行が一躍注目を浴びるに経った。 銀行の中にコ-ヒ-店やネット施設を置く等旧弊の打破も描かれている。 最近の朝日新聞のある特集の中で、新生銀行のインド人システム専門家の活躍で、素晴らしいシステムの完成と低コスト化が紹介されていて、江上剛さんがこの辺をヒントにして小説を書かれた事が伺われました。 この小説の中で、もう一つの注目するべき点は、日本の経営者がコンピュ-タなどについて、不勉強でコンピュ-タメ-カ-の言いなりになっていて、著しいコスト高と事業の発展を阻害していることに苦言を呈していいるように見えました。 この点は著者自身が、大手銀行の広報部次長をてのご活躍を通じても経験が背景にあり、主張の裏づけとなっている感じでした。 銀行などの企業のみならず、政府、地方自治体、学校など全ての組織において、今日本は、今後どのようにすれば、最も良い発展が出来るか、不振を極めており長期化しそうな経済の再建をどうすればよいか このような事態に対して、形のとらわれず最もふさわしい人材の登用と粘り強い仕事の育成が求められている。 これがこの本の主張と感じました。
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最終更新日
2009年02月20日 11時50分20秒
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