三田のいのしし　見て歩き日記

★11:04 2010/08/18

8月16日　夜　滞在中の孫娘への催眠剤のつもりが・・・

最近恒例になりつつある孫娘の、祖父母宅への単身滞在の2日目の事だった。
2,000年生まれの10歳である。
3日ほど夏休みを我が家で過ごした娘夫婦は帰って行ったので、一人で過ごす
１週間の、体験生活でもある。

1階の日本間で，爺が布団を並べて寝るのは、こんな折の習慣である。

昨年は豚インフルエンザの流行で５月と７月でしたか、２回学級閉鎖で、
我が家に１週間ほど避難滞在した後、夏休みも滞在したので、だいぶ慣れてきた

それでも一人で寝るのは怖いと甘えるので，じじの出番だ。

「何かお話しして」

「何がいいかなあ」

「おじいちゃん、戦国時代ってなに？」

こんな調子で、きっかけが出来て会話が延々とつながるとは想像もしてなかった。

「戦国時代ってのは、ざっと500年ぐらい前の時代でね、今の日本のように
　国が統一されていない時代のはなしだよ。」
「例えが難しいけれど、例えば1000人暮らしているある地域と2000人
　住んでいる地域が仲が悪くて戦いになってしまった。
　そして2000人の地域が1000人の地域を取り込んでしまうとするとね、
　そこに3000人の集まりができるでしょう。
　戦国時代ってね、そうやって日本国中で戦いが繰り返された時代の話だよ。

「それを統一して偉くなったのが織田信長であり、豊臣秀吉や徳川家康だよ」

この孫娘は、織田信長や豊臣秀吉、徳川家康達の名前を知っているので
時代の区切りとして例示しやすい。
ここで、孫の意図はわからないが、私としてはせっかくだから織田、豊臣、
徳川と何故三つの政権が交代して徳川幕府が生まれ，長期政権となりえた
かを平易に話しておきたかった。

「織田信長さんやと豊臣秀吉さんも偉かったけどね、長く続かなくて徳川家康
　にかわったでしょう」
「何故だろうか。」
「それはね、きっと日本の国がね、まだ十分まとまり切れてなかったからだろうね
  きっと、徳川家康のころになって、日本国民の多くがこの幕府でいいと感じたから
　だろうね」

「おじいちゃん、徳川幕府って誰が認めたの」
「それはね。う～ん、天皇さんだよ」

「おじいちゃん、天皇さんはどんな仕事をする人なの」

明日、「借り暮らしのアリエッティ」を3人で見に行くためいつもより早寝をした
のにまだ眠らない。

「ひどく難しくなってきたなあ」
「天皇さんは、昔はね日本の政治を行ってきた方だけどね、次第に政治をしないで、
　政治をする人を認める事などが役割になってきたのだよ」

おおよそ2000年ぐらい前から政治を行ってきたが、次第にその下の位の人や鎌倉や
室町幕府など実際の政治を行う人々に政治が移って行ったことを説明して、
おおよその理解を求めた。

この段階になってもまだ眠らない。トホホ・・・・

はっきりしないが、孫姫の頭の中にも現代の政権の短期交代がなぜなのだろうか
という疑問が横たわっているらしい。

やがて小泉さんが退場した後の政権交代に質問が移ってきた。

「おじいちゃん、小泉さんの後の首相は誰と誰だっけ」
「え～と福田さん、麻生さん、・・・」
「おじいちゃん、小泉さんの後は違うよ」
「アッごめん、え－と、え－と、名前が出てこんなあ」
「ともかく度忘れで名前が出てこないが，何とかさんがいて，福田さん、麻生さん
　鳩山さん，菅さんだね」

正直、18日に歩いていて、小泉さんの元の後継者安倍首相の名前を思い出しました。
お許し願います。

「おじいちゃん、なんでこんなに首相が変わるの」
「それはね、大変難しい質問だね。」

私なりの考え方を説明致しましたが、一見政権や首相の激しい交代が議論のトップ
にあるものの、本当の原因は、そもそも日本の国の在り方そのものが今変革期に
あって、国民そのものも考え方が定まっていない。

従ってその大勢を読み切れないので、どなたが政権をとってもうまく治められない。

その結果、トップにある政治家も国民もその動きが不安定で、何かの衝撃で
壊れてしまう有様・・・それが現代だろうと思っております。
従って、真の意味の安定期に入るには、今少し時間がかかると思います。

いつまでたっても会話を楽しんで寝ないので、じじとしてはこの辺で打ち切り宣言
をして寝かせました。

後でばばに叱られて本当にトホホ…