特別編 No.113 ワルナスビ 文学的表現を借りれば「妖艶な美女」か
No.113 ワルナスビ
私がここ2年で出合ったワルナスビの群れは3か所で、花園まではいかないが、
次第にその面積が広がりつつあるかも知れません。
ワルナスビの花
2012-06-27 撮影 武庫川右岸瀬戸橋下流 最初の樋門の周り
アッと気がついて除去したつもりでいても、小さな根っこが残っていたらそこから芽が出て再生する、そんな執拗な性質を持っているらしい。
凄い美しさ、雄しべ、めしべと中空につき出して虫を誘っているのでしょうか。
「何たる悪さをするナスであるか・・・としてワルナスビの名前を与えた」
日本植物学の巨人、牧野富太郎博士である。(「身近な雑草のふしぎ」より)
ワルナスビの花・マクロ
2011-08-30 撮影
一つのメシベトと5個の雄しべ(葯)
綺麗です。
この構成で昆虫たちを引き寄せようと言う事でしょうね。
青野川の土手と武庫川の土手で、右岸と左岸かなり纏まって咲いております。
2011-08-30 撮影
群れの姿は撮影できておりませんが、かなりの面積です。
幸いこれまでにこの花の株に触っていないので、痛い目にあってないが、実はこの花もトゲソバ(ママコノシリヌグイ)、ミゾソバ、カナムグラなどと同じようにトゲがあって、触るとひどい目にあうそうな。
昨年この花の写真を沢山撮ったので見ましたが、トゲまでは気がつきませんでした。茎と葉にトゲあり。
刈取り切り取っても飛散した種で広がり、掘り起こしても残った微小な根っこから目が出る始末。ここまで書くと庭の「カタバミ」の事を思い出す。
カタバミを抜き取る時も根っこの先端まで神経を使って引き抜く努力が要る。
その上、ワルナスビは全草には毒があるそうだ。
こんな有様ですので、この花は一度出たら、特にその必要が無ければ除去などの作業はあきらめて、鑑賞専一と心がけたらいいと思います。
ワルナスビとは:
1. 科 名 ナス科
2. 学 名 Salanum carolinense
3. 別 名 オニナスビ
4. 原 産 北アメリカ
5. 花 期 6月~10月
6. 特 徴 花弁は星形、黄色い葯(ヤク)がバナナみたいに太る。
7. 環 境 畑、道端、草地 歩道の植え込みの下(私が追加)