4009364 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

三田のいのしし 見て歩き日記

三田のいのしし 見て歩き日記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

さんだのいのしし

さんだのいのしし

カテゴリ

コメント新着

ななちゃん@ Re:名前の分からない黄色い5弁の花について(05/23) コナスビではないでしょうか
ななちゃん@ Re:名前の分からない黄色い5弁の花について(05/23) コナスビではないでしょうか
青木 考@ Re:睡蓮の花とネナシカズラの話です。(09/14) ブログ主様、 (ニホン)ネナシカズラが生え…
く~ちゃん@ 心配してました 長らく更新されなかったので、心配してま…

フリーページ

お気に入りブログ

茄子を撤収👋 New! グランパ3255さん

「しろうと自然科学… しろうと自然科学者さん

山野草 則利写真館 のりちゃん4752さん
猫のひたい nemuricoさん
路上観察 タマ君1144さん

カレンダー

ニューストピックス

2013年04月06日
XML
テーマ:生涯学習(293)
カテゴリ:広く・深く・学ぶ

古文書の一つ「三くだり半」に挑戦してみて・・・

3月4日 三田市立高齢者大学の特別講習で入手した「離縁状一札之事」
三くだり半
これが世に名高い離縁状の形式「三下り半」の一例です。「三くだり半」

江戸時代の庶民が、草書や崩し字でこのような文体の書類を書き、敢て誤解を恐

れずに述べ
れば「公正証書」のようにこれが地方の政治組織である藩やその下の

村役人や庄屋において
公然と承認されたことに驚かされました。

またこれが無い限り絶対に離婚は成立したしません。

1. 関西国際大学人間科学部の下山講師の講習を受けた3月4日から1か月、この

   コピ-を持ち歩きながら眺め、考えておりますが 〇の部分と〇の部分は現時 
 
    点では判読できません。楷書で書くとこんな内容です。

         離縁状一札之事
      一其方〇〇に付此度致離縁候事
         実正也 然上ハ 何方江〇候とも
        少も構無之候 為後日 一札
        依如件
                   大 蔵 印
        天保十四卯二月
       
              おちよとの        

  後で述べる高木 侃(ただし)氏著 「三くだり半からはじめる古文書入門」や古

  文書小辞典の助けを借りて解読できた部分が次の解読文です。

              離縁状一札之事  
     一其方に付此度致離縁候事
       実正也 然上ハ 何方江候とも
      少も構無之候 為後日 一札
      依如件
                    大 蔵 印   

       天保十四卯二月

    おちよとの 

  (文意は、貴女が望みましたからこの度離縁致しましたのは事実です

   そうであるからには、貴女が何方と結婚しようと自由です。

   この通り証明します )

  一はこのような証文の出だしの常套句であり、二と三が書かれることはなさそう

  です。尚また、の字の後に「」と長く棒状の文字らしいものが見られるのは

   この後に勝手な文言が挿入されるのを防ぐ手段・意味であろうと推測しておりま

   す。

  後の〇は、多分「参」と読んでも構わないのではないか。参る、参上仕り候など

  実正也と書いて、嘘偽りはありませんの意味 その時代の常套句の一つか。
  
  然上ハ(しかるうえは)・・・そうであるからには。之も常套句の一つか。

  構無之候・・・一切文句は言わないし、貴方は自由ですの意味

2. 離縁に当たってその理由を述べているのもないのもあるようですが、この三くだ

   り半
では、其の方〇〇に付き・・・と離縁理由を述べております。

3. 単に一方的に離縁状を書いて相手を追い出したと想像しがちですが、実態は

   いろいろな
面倒を避け、相手のことも考えて控えめな離縁理由を付けた例が多

   い。
前述の高木 侃氏の資料から推測

4. 高木 侃氏も取敢えずは、古文書の何割か読めば成功だと言って下さっており

   ますのでその点、今回下川講師がご提供下さった資料が比較的決まり言葉が

   多くて読みやすい物でしたからここまでこれたものと思っております。

5. その他参考にしつつある資料:
   (1)「シリ-ズ日本人の手習い」
      おさらい 古文書の基礎・・・文例と語彙
         柏書房  出版 林英夫著

   (2)「入門古文書小辞典」
     柏書房 出版

   (3)「寺小屋式 古文書手習い」
     柏書房 出版

6. 昔の流行歌(1936年昭和11年)の一節に

  「好いた女房に三くだり半を投げて長脇差(ながどす)長の旅・・・」 

  とありますが、多分この場合、旦那の本心としては、好きで好きでたまらないけ

  れど、やむを得ない事情で旅に出るので、残された妻の後難を心配して出した

  形式らしい…私の勝手な推測です。

  離縁理由は俺の勝手で離縁したよ言う表現をしたのであろうと推測できる理由

  が書かれていたものと思われます。

  例えば、「一此度とも女与(と)申女、我等勝手ニ付離別致シ候・・・・・」 

  (高木侃氏蔵資料より) 私(亭主)の勝手で・・・云々、(貴女は悪くありません

   が)・・・、・・・・

  一般的に想像しがちの旦那の強権で一方的に離縁した例と言うのはあまり無か

   ったらしい

元来縦書きの資料をこのブログの中で、自由に扱う力が身に付いておりませんから

今回は横書きで失礼しました。

尚余談ですが:

図書館や書店、或いは購入済の書籍、ネット検索などから判断いたしますと、古文

書に親しみ、検定を受ける方も相当多いと思われました。

また、これまで出合った時代小説などの文中に出てくる庶民の読み物がかな書きで

あり、草書、崩し字で書かれたかなをかなり自由に読みこなしたという意外な事実に

出合った驚きました。

・・・・・・・

とも角古文書に関してはすべてこれからですが、大変面白いので長くお付き合いで

きそうです。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2013年04月08日 11時24分17秒
コメント(2) | コメントを書く
[広く・深く・学ぶ] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X