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三田のいのしし 見て歩き日記

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2016年10月08日
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カテゴリ:花と園芸

キヅタに関して: ウコギ科

最初に出合ったキヅタと沢山の蕾 2016.09.01

金網フェンスから密集して出ているつると葉
その蕾 : 散形花序



大原で見た柿の木に巻き付き、見事に溶け込んでいるキヅタ。

まるで映画に出てくる”忍者”みたい。知るまではつる性植物だなんて到底思いつかない。

その下の道路を通る我々は、まさか柿の木にキヅタが張り付いているなんて、知らぬが仏?

さて、

キヅタは「雄性先塾」の木であり、ヤツデと非常によく似ている。

劣性遺伝を避ける、厳しい選択の結果であろうか。

秋から冬にかけて花が咲き、実が生るがその実が熟して種になるのは、4,5月頃だそうだ。

おおよそ半年かかる展開。

従って、このブログの観察も当面 : 下記の所までです
ツボミ ⇒ 雄性先塾の花 ⇒ 雌性期 

1. ツボミ 散形花序につく こんな表現に出合います。

     

     2016.09.17 この花序の蕾が見える中で、1個の花が開花。ヤブガラシの花とおの字ように

     最初にできた花が先に開き、次に開く花も順番が決まっていると思われる。

     
2.   ツボミが開く

     

      10月5日(水)現在でも全く固く閉まったままの蕾や花序がこの株全体では沢山見られる。

      全体として劣性遺伝を避けながら、交配が滑らかに進む工夫と思われる。

3.    雄性期の花 2016.09.30撮影 大原

       ツボミと雄性期の花

      

       雄性先塾型の花は、花序のなかでツボミの花と雄性期の花が同時に見られる。

      

      

      花盤中央を子細に観ると、花柱が見られない

     

       

     花盤と呼ばれる部分で白く光るのは、蜜があふれて出てきたのかもしれません。

     肉眼で観ても結構派手に見えるキヅタの雄性期の花の状態ですが、雌性期へ移る為には

     約がなくなり、花びらも落ちる行為が見られる

4.  雌性期の花

     花びらと葯が落ちて、花盤の中央に花柱が見える。

     

     花盤の中央に突き出た花柱、たぶん受粉が可能な状態に発達していると思う。

     横から観ると:

     

    受粉後の変化については、大いに楽しみですが、その観察はこれからです。     


5. 果実について

      著書「里山のつる性植物。谷川栄子著 の記事紹介
      ウコギ科に特徴的な黒い果実

      球形で始めは赤褐色、冬の間に成熟して、翌年の春以降に黒く熟していく。

      果実は径8mm前後

      丸い花盤の痕跡と雌しべの花柱が残る。

      完熟すると柴黒色になる。

スズメバチについて

1. キヅタの花が開いた後、時々観察に出かけ写真撮影をしているとスズメバチが飛び回る

      事に気が付く。アシナガバチもその仲間だそうです。

2. 「クマンバチ」の異名もあるらしいが、「クマバチ」とは違うそうだ。

3. 一度刺されて痛い目に合っている。2度目にさされるとかなり手ひどい被害をこうむると

      いわれていて、警戒しているが、案外そばを飛び回てても落ち着いているのでスズメバチ

       も攻撃してくることはない。

4.  ヤブガラシが雄性先塾の花で、その花盤に溜まる蜜が大好きなスズメバチがよく飛来する

       様もこれまでなんだか見て来た。

5.   同じように雄性先塾のこのキヅタ、雄性期から雌性期に移るに際し、花盤に蜜があふれる
        のでしょうか、スズメバチの飛来は他の蜂は虫の捕獲だけではなさそうです。

いずれにしても、これからスズメバチの活動も激しいと思う。

皆さんもお気を付けください。 

◎ ▲ ×

   

余談ながら:

ヤツデ ウコギ科ヤツデ属について
   「キヅタ」      

   キヅタの果実に関する著書「里山のつる性植物」の情報を引用させてもらったが、

   ヤツデも

   1. 雄性先塾の植物であること

   2. 冬に開花、結実 その実が熟するのが翌年の5月頃

   3. その果実の色が黒い
 この3点がキヅタに酷似していることから、ウコギ科であろうと思ったが、まさに

   その通りであった。

   

     
  






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最終更新日  2016年10月08日 06時24分43秒
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