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テーマ:お酒大好き(5364)
カテゴリ:日常生活
ちかごろ日本酒を少々たしなんでいる。
いまではよい酒もずいぶんと出回るようになっているけれど、ちょいと前までは大メーカーの三倍増醸酒ばかりが並んでいたものだ。 知らない人のために言うと、三倍増醸とは醸した酒を水でうすめて、アルコールやら調味料で味を付けた、文字通りの水増し酒のことを言うらしい。 どの程度薄めているのかは不明だが、いまでも醸造用アルコールが入っているもののほうが主流だ。 だけど、そういう酒を飲むと実際気分が悪くなる。頭が重たくなって、二日酔いになる。しかも糖類なんて入っていると、妙に甘ったるく、口の中でべちゃべちゃとする。あの独特の酒臭さははそうした酒から生まれていたのかもしれない。 そうした酒への反動なのだろうか?その後一気に淡麗辛口がブームになった。 淡麗辛口もいいけれど、個人的にはわりとしっかりした味の酒が好きだ。 そもそも日本酒を飲むようになったのは、社長に連れられて地酒飲み屋に行ったからだ。その店は東京の下町にありがちな、ちょいと変骨な親父がやっている店で、いろいろと決まり事がある。 まず酒を飲んでいってはいけない。 しらふの客にしか酒は出さない。 よぱっらいには酒の味はわからないということだ。 次に酒は大きめの杯に3杯まで。 それ以上飲むとこれまた味がわからなくなるからだ。 だから飲み終わったら、さっさと帰らなくてはならない。 つまみはシンプルなものだけ。 目刺しだとか、豆腐だとか。 しかも酒の銘柄は選べない。 おやじが決めるのだ。 まず最初に体調やら好みを聞かれる。 それに合わせておやじが段取りを決める。 淡麗なものからはじめて、しだいに濃い味へと移っていくのだ。 そのうえにだ。 銘柄がわからない。 酒はラベルのない一升瓶に移しかえてある。 「酒は銘柄で飲むもんじゃないよ!」 御説ごもっとも。しかし自分が何を飲んでいるかくらい知りたいのだ。 買って飲むから!! そこはあきらめて素直に酒を飲むことに専念する。 うま~い。 つまみとの相性も抜群だ。 酸味の入った濁り酒と豚バラの炙りの取り合わせはうまかった。 日本酒でもこのような料理と互角に渡り合えるのだと知らされた。 それから近所の地酒屋に行っては、四合瓶でいろいろと味見しているというところ。 話は変わるが、日本酒は第二身体を溶かすという人がいたけれど、本当かもしれない。酒を飲んで酔うと身体のまわりが何やらぼや~っと溶けている感じはする。 第二身体といえば感情体だ。 いったん溶かして新たに再生することで、感情的にさっぱりするのかもしれない。 そういう意味でも、酒は清めとして用いられ、神社に奉納されていたのかもしれない。 ただしまともな酒でないと、さっぱりするどころかかえって重たくなってしまうから気をつけよう。 まぁこれは酔っぱらいの与太話だと思ってください。 酒は百薬の長。 適量たしなむのが薬のうちですな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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