本当にほしいもの
あなたは「本当に欲しいもの」を相手に伝えられずに、かえって傷ついたことがありますか。僕が高校のとき、付き合っていた彼女がいました。彼女と言っても、「付き合おう」と言ったきり、そもそも付き合うとはどんなことなのか?何をすればいいのか分からずに、ただ毎日が過ぎていました。そして、二ヶ月くらいしたある日、ちょっと話があると呼び出されました。そこでこんな感じのことを言われたのです。「私達、付き合っている感じが全然しない」僕はとても責められているような気がしました。特に、上手に恋人関係を築けない自分に、男として無能な自分を感じたんですね。「で、どうしたいんだよ?」反感を滲ませながら言い返しました「そんなことあなたが考えてよ」「は???」これはまさに責められています。どうしたらいいか訳が分からなくなり、混乱しました。そのうちに、怒りがドバッと湧き上がってきました。「分かったよ、じゃあ、もう別れよう!」僕を無能呼ばわりした女の子にばっさりと縁を切ることで復讐してやったのでした。こうして二人は傷ついて別れました。めでたしめでたし?このパターン、僕は人生で何度もやっているんですね。告白すると最近にもありました。このパターンに気がついたのは、なぜ自慢話をする奴が嫌いなんだろう?という原因を探っていたのがきっかけです。僕はですね、メルマガとかで「自分はこんなにすごいんだぞ」と尊敬を勝ち取るために自慢話をしているのを見ると、なんだか無性にムカつくのですよ。それは今まで自分にとっては普通だったんですが、でも、なんでこんなにムカつくんだ?とふと不思議になり、過去の体験を遡ってみました。すると中学のときに友達の気を引きたいために自慢話をして、それを嘲り笑われた経験にたどり着きました。そのとき、「なんで自分はバカなんだ。二度と人の気を引くために自慢話をしないぞ!」と硬く決心をしたのです。で、そんな自分をとても責めたのでした。だから、今になっても気を引くために自慢をしている人を見ると、罰して否定した自分を見るわけ。心理学の公式どおり、否定している自分を相手に投影してムカムカしていたわけです。で、じゃあ、そのとき結局、自分は何をしたかったのかなと考えてみたのです。結局ね、仲良くなりたかったんだよね。肝心な仲良くなりたいって言うことを言わずに、自慢して気を引こうとして返り討ちにあって自分を罰した、というのがそのときのドラマだったんですよ。本当にほしいものって言えないんだよねえ、だって断られたら怖いからね。「仲良くなりたいんだけど」って言って「嫌だよ」って言われちゃったら、ショックでかすぎだからね。なんで仲良くしたいって言うのがこんなに怖いのかというと、両親との関係で拒否されてきたからなんだよね。「お母さん~」って抱きついたとき、「邪魔、あっち行ってて」なんて遠ざけられる経験で傷ついたんだよね。で、仲良くなりたいって言うのが怖くなっちゃった。そこで自慢して気を引こうとしたり、付き合っていた彼女みたいに不満を言って、相手に自分が欲しいものを気づいてもらおうとするものなんだよね。不満を言って暗に相手を責めるっていうのは都合がよくて、自分は拒否されないから傷つかなくて済む。「私はあなたとの関係がこんなに不満なんだ」って言っても「嫌だよ」って拒否はされないでしょ。そして、自分の欲しいものを気づかない相手を責められるからね。でも、これってもっとひどい結果になっちゃう。不満を言われたらたいてい相手は責められたと感じてしまうから。僕なんかは、まさに気づかずに責められたと思って相手を切り捨てちゃってきたタイプだね。相手にしたら、もっとも恐れていた事態になるんだよね。もちろん僕もにとってもとても辛い。 では、どうしたらいいか?もし、相手に不満を言いたくなったら、何を感じて不満を言おうとしているのかを考えよう。そして、きちんと「私は・・・・が欲しい」ということを伝える。そうしたら、相手もあなたがどうしたいのかが分かるから。もちろん、すべての要求を相手が満たしてくれるなんてことはない。断られて傷つくことはあるかもしれないけど、少なくとも相手が勘違いして辛い結果にならずに済む。無駄な人間関係のストレスはぐっと減りますよ。 <今すぐできるハピサク道>■あなたが本当の欲しいものを言えないときにしてしまう行動はなんですか?