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カテゴリ:外食
イタリアの有名グルメガイドブックを買った。「ガンベロロッソ」という会社のものだ。相方は最初、そんなものは全部買収されているから信用できないといっていたが、かといってレストランに行くときに人にアンケートして回るわけにもいかない。どっちみち道行く人や知り合いの評価だってあてにならないのは同じなので、本も参考のひとつになるだろう。
それにこの辺には有名レストランなんてないが、ちょっと遠くに行くときにそばを通るかもしれない(大きな町にあるとも限らず、思い切り郊外の辺鄙なところにあるときがある)。そういうときにはせっかくだからやはり行ってみたい。 なぜそんな気取ったところに行きたいのかというと、まあ普段は貧乏生活をしているのでたまには贅沢したいというのもあるが、やはり料理研究の意味も大きい。有名高級レストランというのはいろいろと工夫を凝らした創造的な料理法や盛り付けを見せてくれる。盲点を突くようなアイディアで感心させられると、単に参考になるだけでなく今後の料理の意欲にもなるのだ。新しいものに出会いたいという好奇心が満たされる。しかも質のよいおいしいものでおなかも満たされる。まさに一石で何鳥も得られるというものだ。 そしてこの田舎ではレストランと呼ぼうがトラットリア(食堂)と呼ぼうが、出すのは郷土料理であり、家庭料理である。家庭的が過ぎてプロフェッショナリティのない店も多い。ウチの夫はおろか私だってよっぽどましな料理を作る。 レストラン・トラットリアはこの町では2,3の例外を除いてみな同じようなメニューで同じ料理法の物を食べさせる。郷土料理も外国人の私にとっては最初はいいのだが、家でも食べれるわけだし、画一的なので飽きる。(彼らが悪いのでなく、それがこの町の人々の欲するところなのだろう) なので必然的に外食はもっと安くてしかも家ではなかなか作れないピザを食べに行くことが多くなる。ちなみに中華料理はこの町に一軒だけ、しかもイタリア人に合わせているのか味気ない、アクセントのない料理が多い(例えば味噌の入っている料理がない。ごま油の香りもしない)し、材料も近所で手に入るもののみだ。豆腐も白菜も大根もしいたけも青梗菜も使われていない。 中華も自分で作ったほうがおいしい。 この町の外食事情はそのうちフリーページで詳しく書きたい。 それでたまには書き始めにあるようなマシなレストランに行って頭をリフレッシュしないと、頭がよどみきって腐ってしまうのではないかと恐れているのだ。 私たちのレストランの休みは月曜と日曜、と普通より多い。このチャンスを利用して、ガイドに載っている店だけでなく、新しい店、他の人のお勧め、気まぐれに選んだ店など、レストラン、ピッツェリアその他、週に1度は必ず行きたいと思っている。 というのも探究心だけでなく、休みは一度外食するほうが都合がいい。店の厨房に慣れると家で料理するのがものすごく窮屈だし、家を汚したくない(掃除したくない)。家を出て店に行って料理するくらいなら外食したほうがいい。(私たちの休みは一食は外食、一食は家で作る簡単なパスタ。後は自分の店から持って帰ったものとか、パンとサラミという具合) 夫はものすごく少食で女性並にしか食べず、私は女性としては普通よりちょっと大食いな程度なので、二人で一度に多くの料理を試すことはできないが、それでも外で食べたものを忘れないうちにここに書き留めたい。 カンポバッソでこのガイド本に載っているのは2軒。両方行ったことがある。一つは町で値段、質ともに一番高級なレストランと誰もに目され、本でもフォーク2本がついている(フォーク3本が最高)が、前菜とプリモとメインで50ユーロ程度。もう一つはフォーク1本で、もう少し安い。私たちの評価は前者は頼んだ全品が満点だったのに対して、後者は一部が平均点だった。私たちの評価は本と一致する。しかし腑に落ちない点もあって、他の町のレストランでなぜ本に載っているのかわからないような平均的な料理を出す店もあった。 ところでこのガイド本には「質と値段のオスカー」という賞があって、ようはコスト&パフォーマンスの優れた店の番付と思うが、20ほどの店が挙げられている。なんとこのカンポバッソのレストランは二つともこれに入っているばかりでなく、さらにモリーゼ内の他の町のレストランも二つ挙げられているのである。ここは物価が安いからだと思うが、いいレストランがないという文句ばかりも言ってられないなと思わされた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.05.22 21:12:55
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