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テーマ:イタリアの美味しい話(706)
カテゴリ:外食
ボヤーノと言う町にある、グルメガイドに載っている店「リソルタ・ロカンダ・デル・カステッロ」に行って来た。実はいままで2回直前予約をしようと電話したが2回ともいっぱいだったのだ。この店は日曜の夜と月曜が休み。チャンスは日曜の昼食しかないのだ。今回も直前予約だったがやっと空きがあった。
カンポバッソから車で30分、アペニン山脈の一部、スキー場があるカンピテッロという山のふもとにこのボヤーノという小さな町はある。このレストランはボヤーノからさらに山の上のほうにある小さな村の、展望広場みたいなところにあった。行き方がわからなくて2回人に尋ね、1回電話して、30分も遅れてたどり着いた。着いてみたらここが店だとわかるような看板はA4サイズぐらいの地味なプレートのみ。民家を利用したアットホームな店だ。絶景のポジションにはあるのだがイタリアの古い建物の常で窓が小さく、景色はそんなに楽しめない。 さてメニューは口頭のみだがそんなに種類がなく選びやすかった(この辺ではメニューがないのは常だが、以前ガイド本に載っているカンポバッソで2番のレストランでさえ、そうで、何種類もの料理を口頭で述べられるので、なかなか選べずに何回も言ってもらわなければならなかった)。 前菜が盛り合わせ1種類のみ、プリモは3種類、メインも3種類。 私たちは前菜の盛り合わせとプリモとメインを一つずつ頼んだ。 前菜盛り合わせはイタリアでは珍しく温菜ずくし。きのこにチーズを絡めたもの、揚げパンのトマトがけ、モツァレラのパンチェッタ巻き焼き、焼いた豚肉の細切りにジャムがかかったもの。イタリア料理ではジャムと肉は絶対組み合わせないから、新鮮だった。 プリモはカネロニ(パスタのシートに詰め物を巻いたもの)、刻んだビエトラ(青梗菜みたいなもの)入り、豆ソースがけ。バルサミコ酢がほんの少したらしてある。創作だが、余計なものが入らず、淡白でデリケートでシンプル。 メインは子羊の炭焼きハーブ味。子羊で最高の部分とされるコスタティーノ(サーロイン)の部分が入っていなかったので相方は不満そうだったが、かなり質のよい子羊が使われていた。 ハーブ味という呼び方をしていたにもかかわらずハーブはちょっと控えめであまり感じなかったのだが、そのかわり羊の臭みはなったくなく、いい炭を使っているのか、炭の香りが高かった。そして付け合せのミント味の生ズッキーニに夫はえらく感心していた。これはモロッコ料理にヒントを得ているのだろうか? とにかく全ての料理が二人で一致して合格点だった。カンポバッソで1番のレストランに行ったときと同じくらいの満足感を得た。 さてデザートはと聞いたらセミフレッド(アイスクリームを少し溶かして食べるもの)のアマレーナ(さくらんぼの一種)ソースにチョコレートがけ、のみ。ケーキ類を期待していてアイスクリームが欲しい感じではなかったので頼まなかった。 それでおなかに少しだけ余裕みたいなものを感じたので、一瞬もう一つメインを頼もうかという考えがよぎった。しかし先週の失敗がある。せっかくきたのだからもう一品味見したいという気持ちは二人の中にいつもあり、そのためおなかにぎゅうぎゅうに詰め込むはめになるのも実は一度きりではない。 ここでその気持ちをぐっと我慢した。結果は正解。後になって冷静におなかの具合を感じようとすると、食べたりないという感じはなかった。 結局、前菜1、プリモ1、メイン1、水一瓶、ワイン250mlで合計30ユーロ。ガイド本でコスト&パフォーマンス賞をもらっているだけのことはある。 ちなみにトイレは清潔で欠けたものがなかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.05.26 03:59:51
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