|
カテゴリ:腹の立つこと
客としての立場のときに気をつけてること;
基本的に初めての店でお任せはしない。 店側から言ってくるのは余計に怪しい。メニューがよくわからなくて選ぶのが面倒だったら、メニューの中からお勧めを示してもらうほうがいい。 適正価格を把握しておく モリーセのような田舎ではメニューのないレストラン・食堂が多い。今日のメニューを口頭でつらつらと読み上げられるので外国人にはちょっとつらい。法律では価格表を見えるところに掲示しなければいけないらしいのだが、モリーセでは誰もチェックしない。 と、人ごとのように言うもののうちも最初のころは毎日変えてメニューを作っていたもののだんだんめんどうになり、途中から夫が口頭で言うようになった。その場合いちいちこれがいくらで・・・などと値段まで言わないが、客は大体どの食材が高いとか分かっているようだ。例えばヒラメは高級だとか、生の前菜は高くなるとか。それでもたまに「高いんじゃないか」と疑ってくる客もいるが、使った食材について説明すると大体は納得する。さらに不平を言い続ける人もいるが、そういうのは値引きが狙いだから。 ちなみに前菜、プリモ、メインで大体35~40ユーロ。これも海鮮なので値段がころころ変わるのは否めないが、私には未だにはっきりしない。夫いわく「イタリアはそのへんアバウトでもやっていけるんだ!」そうだ。 夫もよそのレストランで食べたら、メニューがなくとも店の格、食材などから適正価格を大体推測できる。 精算するときにもあらかじめいくらぐらいになるかというのは予測しておく。 すると多いときはすぐにぴんとくる。そういう時はすぐに明細を出してもらって、「この品にこの値段は高すぎないか」と指摘できる。夫だけでなくイタリア人は大体「あいまい精算」に慣れているからこそ逆にぼったくりには鋭い。 頼むもの一つ一つ「これはいくら」と確認していればいいのだが、イタリア人はそういうのを面倒に思ったり、「粋でない」ように考えるのか、ぼったくりに敏感になっているわりには確認しない。夫はわりと確認しまくってたまに店の人から「なにこの人」みたいな顔をされるが、それでも全部は確認しない。それでワインにグラス1杯6ユーロ(ピッツェリアで)とか飲んだ後に言われて揉めたこともあるが、メニューの値段を見せてみろと言って載ってなかったので払わなかった。 日本だと言われた勘定というのは絶対正しいので、したがうしかありえない。だから観光客はつい払ってしまうのかもしれないが、常に「適正価格」のことも考えておいて欲しい。「確認しなかった自分が悪い」と諦めないで。隙に付け入るほうが悪いんだから。(ただしたしかに海鮮料理だと先に書いたように時価があるし、日本と違うので難しい。)(あと有名な広場のカフェとかも、場所代があるだろうし。) もちろん値段の確認を怠らないのも重要。観光客ならどんなしつこく聞いても当然なんだから、変ではない。 お勘定が来る前に自分で合計を計算しておく。メニューの一つ一つの品の値段を記憶(メモ)しておく。 とにかくお勘定をもらうときというのは大きな正念場なのだから、気を許さず緊張して挑もう。内訳が書いていたら一つ一つチェック。合計も合っているかどうかチェック。 バールではレストランよりチェックが厳しいのか、大概価格表を掲げているので、コーヒーに価格表以上の値段を吹っかけるのはまずないだろう。疑問に思ったら「価格表(listino prezzi)はどこ?」と聞くこと。 レストランだとメニューを見せてもらう。 ズルしてるなと思ったら頑として払わないこと。(もちろん逃げたら犯罪者にされるので、相手の出方は見守ろう。) 根拠はきちんと示すこと。自分が適正だと思うくらいのお金を渡せばいい。警察を呼ぶぞと脅されるかもしれないが、店はやましかったら警察など呼ばないし、警察が来たほうがむしろ助けになる。もちろんこっちが呼んでやってもいい。イタリアでは民事的なことでも結構気軽に警察を呼んで介入してもらう場合が多い。警察を呼ばれる→こちらが悪者!?というわけではない。 一度、電器店で夫が展示物を落として一部壊し、「弁償しろ」に「しない」と答えたため、「じゃあ警察呼ぶぞっ」と本当に警察を呼ばれた。警察のアドバイスのもと、住所とID番号を残してその場を立ち去ることができた。結局請求書はこなかった。(ちなみに大チェーンeur●nicsです) 民事的な問題なので警察は関係ないように思うが、日本の警察は「民事不介入」といって係わり合いになってくれないような事件でも、イタリアでは一応とりなして、法律的な解決策を助言してくれる。これは日本も見習うべき、いいことだと思う。 観光客は悪質な店側にすると「どうせ一度きりだから何してもかまわない。ぼったくってやる」という対称だが、逆に観光客であることで「どうせ日本まで来て身元を探り当てられ、嫌がらせを受けたり請求書がくることもない」という利点がある。観光客だからと悪いことをするやつは観光客手あることを逆手に取った対応をしてやろう。 残念だがイタリアではどの業種においても、ぼったくり-価格を上乗せして請求するということは日常茶飯事で行われている。飲食店では特に、食ってしまった後に「そんなに高いならいらない」と返せないというところに浸けいられる。もちろんそんなことをするのは全体から見ると一部だが、やはり生活したり旅行したりすると、時々ではあるが必ず起こってしまう。南でも北でも、田舎でも都会でも、少々差はあれど同じく起こる。日本で育った人なら普通に考えて「まさかそんなことはしないだろう」と思うようなことも「ちょっとトライ」とばかりに気軽に吹っかけてくる。 観光客だけでなくイタリア人でも、よそ者であれば付け入って騙す。やはり多少はこのアバウトさのために起こることなのでそれに慣れたイタリア人は用心深いし、吹っかけられても適切に対応できる。だから観光客だけが被害にあいやすいのだし、騙しやすい観光客に狙いも集中する。ローマで夫とトラットリアに入ったら夫も外国人と思われたのか英語のメニューを渡してきた事があったが、後で取り替えてもらったイタリア語メニューでは、値段が違っていた。 しかしやはりイタリア(特に南・特に田舎)という社会を見ると騙すのはよそ者だけではない。極端に言えば親戚や隣人でもとにかくチャンスがあれば何かごまかそうとか、そこまでいかなくても漬け込もう、事を自分に有利に運ぼう、とする。細かな脱税は普通に横行しているし、政府もマスコミも国民の目をくらます。騙し騙されの世界なのだ。なのでイタリア人は非常に疑り深いし、政府は信用がない。 夫はカナダという日本同様まじめな国で、まじめなイタリア人の両親に育てられた挙句に別世界イタリアの田舎に住むことになり、この文化的な違いにショックを受けたそうだ。 観光に来る人には、こういう面もある国だということを知っておいて欲しい。 最後にチップだがイタリアではチップは気持ちだけで、満足・感謝の気持ちを表したいときにだけ払う。額も何パーセントだとか議論するのも馬鹿らしいほど、全くそういう取り決めはないので、注意。 ウチのお客さんによく見られるのは「おつりはいいよ」ってやつ。1回の会計につき1ユーロから3ユーロくらい、5ユーロとなると非常な満足をあらわすもので、お金そのものの価値よりもその評価がとてもうれしい。ただしまったくチップ無しのほうが多いし、それはそれで満足していないということではなく、習慣的なもの。そのくらいイタリアではチップは習慣化されていない。(日本よりわずかに多いくらい)(観光客の多い場所はもっとチップ慣れしてるかも) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[腹の立つこと] カテゴリの最新記事
|