カテゴリ:株式投資
ドル一段安か、米金利先安観根強い-対円で14年ぶり安値接近 11月26日(ブルームバーグ): 東京外国為替市場では、ドルの下値を試す展開が見込まれる。米量的緩和策の継続観測を背景に金利の先安観が強まる中、低金利のドルで資金を調達して、高利回り資産に投資する動きが継続しそうだ。 ドルは前日の海外市場で主要16通貨に対して全面安の展開となった。東京時間早朝の取引もドル売りが先行しており、対円では一時1ドル=87円21銭と、1月21日以来の安値を更新。1995年7月25日以来の安値87円13銭に接近した。 また、ユーロ・ドル相場は海外市場で一時1ユーロ=1.5144ドルと、昨年8月8日以来の水準までユーロ高・ドル安が進行。1.51ドル台前半で東京時間早朝の取引を迎えている。 主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のドル・インデックスは前日に一時74.227と、昨年8月7日以来の水準まで急落した。 米財務省が25日に実施した7年債入札(発行額320億ドル)は、投資家の需要を測る指標の応札倍率が2.76倍と、前回の2.65倍を上回った。24日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録で量的緩和策の継続観測が強まって以降、金利の低下傾向が後押しされており、10年債の利回りは10月上旬以来の水準まで低下している。 リスク投資選好強まる 一方、前日の米株式市場では、各種経済指標の好結果を受けて上昇。S&P500種株価指数は1年1カ月ぶり高値を付けた。株価の予想変動率の指標であるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX指数)は、昨年8月以来の低水準で推移しており、リスク資産向け投資を敬遠する姿勢が緩和している可能性が示されている。 3カ月物ドル建てロンドン銀行間取引金利(LIBOR)は過去最低水準の更新が続いており、低金利のドルで資金を調達して、比較的金利の高い通貨などに資金を振り向ける動きが出やすい面もありそうだ。 さらに、ドイツ連銀のコッツ理事は25日、ユーロ相場の上昇はドイツ経済にとって問題ではないとの認識を明らかにしており、一段のユーロ高・ドル安の進行が見込まれる。 ただ、ユーロ・ドル相場の相対力指数(RSI、14日ベース)は63前後と、中立の50を上回り、過熱感の目安となる70に近づいていることから、ユーロが伸び悩む展開となれば、ドルの買い戻しが促される可能性も残る。 記事に関する記者への問い合わせ先:東京 三浦和美 Kazumi Miura kmiura1@bloomberg.net 更新日時: 2009/11/26 08:26 JST Bloomberg http://www.bloomberg.co.jp お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.11.26 10:11:50
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