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国内株式市場見通し: M&A思惑が高まる水準、下方警戒よりも押し目狙いへ 11月28日(土)15時34分配信 フィスコ 日経平均は7月安値(9050.33円)を意識した展開となった。JAL<9205>再建問題の行方や大手銀行の増資懸念、事業仕分けによる政策運営リスクなどによって不安感が高まる状況下、為替市場での14年ぶりの円高水準のほか、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国の資金繰り問題「ドバイ・ショック」によって下へのバイアスを強めた格好。このドバイ・ショックと円急騰によって、日経平均はサポートとして期待された200日線で踏ん張ることができず、現段階ではボトム形成待ちの状態にある。 注目された感謝祭明け後の米国市場は、NYダウが154ドル安だった。ただ、週末11/27の日本時間帯で先物が300ドル安程度を織り込んでいたこともあり、過度な警戒感は後退すると考えられる。米国の見方も日本同様、ドバイ・ワールド向けの工事や債権は限定的との見方であった。ドバイ経済の悪化や影響を大きく受けるとみられる欧州などの懸念が完全に払拭されたわけでないものの、連想的に売り込まれていた銘柄などには見直しのタイミングとなる。中国やインドなど新興国関連全体へ波及した悪影響も、沈静化してくることが期待される。 また、このところ増資発表にかき消されているが、自社株買いの発表も相次いでおり、M&Aの動きも活発化してきている。PBRが1倍を大きく下回る銘柄も多く、次世代電池やLED技術など日本が優位である企業などは、海外勢によるM&Aなども意識される水準とも考えられる。幅広いセクターで、再編機運の高まりによる見直しも期待される。 さらに、諸外国とは別に日経平均は7月安値をうかがうトレンドを続けていたこともあり、日本株についてはこれまで積極的なポジションが取られていない。見た目ほど需給は悪化していないであろう。スタンスとしては、ボトム確認後のリバウンドを意識したものとなろう。そのボトムについては、7月安値とのダブルボトムが意識される。週末の225先物はイブニング取引で一時9000円まで下げており、9000円割れの場面もあろうが、早期に反転をみせられれば底打ち感が一段と強まる。米小売のブラック・フライデーの結果や、月初で米雇用統計などの経済指標の発表も相次ぐため、米国動きが影響を与えることも考えられる。 そのほか、円相場が一時84円台に突入したこともあり、ようやく閣僚発言が目立ち始めてきた。為替介入の可能性などにも言及してきているほか、事業仕分けが終わったことで今後は景気の二番底を付けさせない何らかの政府対応が出てくる可能性はある。下へは売り込みづらくなるほか、市場の期待値が低い分、意外とインパクトが強いものになることも考えられよう。ただし、このタイミングで後手に回るようだと、政府への不安が解消されないまま、緩やかな調整を続けながらのこう着相場が続くことになりそうだ。 株式会社フィスコプレイス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.11.29 22:41:23
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