カテゴリ:株式投資
米国株:上昇、欧州の債務危機対応に期待-ダウ1カ月ぶり大幅高 (1) 9月26日(ブルームバーグ):米株式相場は大幅上昇。ダウ工業株30種平均はここ1カ月で最大の値上がりだった。欧州が債務危機のこれ以上の深刻化を防ぐために行動を起こすとの観測が、買い材料になっている。 バンク・オブ・アメリカ(BOA)とJPモルガン・チェースはいずれも上昇。欧州中央銀行(ECB)が金融緩和のためにカバード債購入再開やさらなる措置を検討するとの関係者の発言が手掛かりだった。米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイのクラスB株も買われた。同社は自社株買いを計画している。航空機メーカーのボーイングも高い。「ドリームライナー」の愛称を持つ新世代旅客機「ボーイング787」の初号機引き渡しが3年以上の遅れで完了したことが好感された。 S&P500種株価指数は前営業日比2.3%高の1162.95。産業別10指数はいずれも上昇した。ダウ平均は272.38ドル(2.5%)高の11043.86ドルだった。 ブラックロック傘下のIシェアーズのグローバル・チーフ投資ストラテジスト、ラス・ケステリッヒ氏は、「欧州からまずまず前向きな発言があった」と述べ、「欧州情勢は短期的なリスク要因だ。しかし、世界経済がこの状況を何とか乗り切れば、株価上昇の余地があるだろう」と続けた。 S&P500種は6月30日以来、12%下げている。四半期ベースでは2008年以来で最大の下げとなる見通しだ。世界的な景気減速懸念が背景にある。 カバード債購入の可能性 ECBは来週開催する10月の政策委員会で、カバード債の購入再開を協議する公算だ。そのほかの追加金融緩和措置も協議される見込み。ユーロ圏の中央銀行の当局者が明らかにした。 当局者が匿名を条件に述べたところによると、ECBは10月6日の政策委で1年物資金供給オペの再開も検討する。現時点では議題に含まれていないものの、利下げも協議される公算が大きいという。ECBの広報担当官はコメントを避けた。 ドイツのショイブレ財務相は、ユーロ圏諸国には欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の規模を4400億ユーロを超えて拡大する意向はないと表明。これを嫌気し、株価は一時上げ幅をやや削った。その後、ECB政策委員会メンバーであるオーストリア中銀のノボトニー総裁が、償還期間6カ月以上の融資を再開するだけの「納得のいく理由」があるかもしれないと述べると、株は再び上昇ペースを速めた。 景気敏感株で構成されるモルガン・スタンレー・シクリカル指数は2.7%高。化学のダウ・ケミカルや建機キャタピラーが上昇。ダウ輸送株平均は2.2%上昇した。KBW銀行指数は5.3%高。構成する24銘柄すべてが上昇した。 金融株上昇、アップルは安い S&P500種金融株指数は4.4%上昇。BOAが高い。JPモルガンとシティグループはいずれも7%上昇した。 一方、アップルは0.3%安。同社は、タブレット型コンピューター「iPad(アイパッド)」の部品類メーカーへの発注を減らしていると、JPモルガン・チェースが指摘した。 JPモルガンの電子機器製造サービスチームのアナリストら(香港在勤)は、アップル向けに生産・供給を担う複数企業が10-12月(第4四半期)のiPad発注をアップルが25%減らしたことを過去2週間に示唆したと指摘した。こうした発注減は初めてだとしている。 記事に関する記者への問い合わせ先:Rita Nazareth in New York at rnazareth@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先:Nick Baker at nbaker7@bloomberg.net 更新日時: 2011/09/27 06:47 JST Bloomberg http://www.bloomberg.co.jp お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.09.27 09:11:48
[株式投資] カテゴリの最新記事
|
|