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贋流!物干し日記

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2008年04月09日
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テーマ:徒然雑草(63)
カテゴリ:ヤンデルセン童話

東田は朝から嫌な予感がしていた。
目玉焼きにタマゴの殻が入っていた。
あの「ガリッ」といった瞬間の不快感がまだ口の中に残っていた。

弱小の6人しかいない、オフィス用品を取り扱う会社勤めの東田は、
転職に悩んでいた。しかし、最近今までにない大きな仕事を任されていた。
初めて、部下も付けられた。22歳の大卒新入社員木下だ。
木下は「今時の若者」という印象そのままで、入社して3日後には、
東田を「トンダさん!」とあだ名で呼び始めた。
はじめは不快だったが、木下の明るい屈託の無い笑顔と人当たりは、
部下になってからは、取引先への武器になった。

そして、昨日、遂に大口の契約を取り付けた。
しかし、実際に納品に至らないと、安心はできない。
東田の会社のような弱小は、物量接待に持ち込む大手に、
土壇場で持って行かれることもある。

そんな昨日の契約に影を落とすかのような、朝からの不安感。
今日は、関東・東海地方は大荒れになるらしい。
既に風邪は強くなってきてる。
「嫌な風だ。」
東田は思わず声に出した。

会社に着くと、やはり木下が青い顔で東田を待っていた。
持ち前の元気も失せている。
「トンダさん・・・」
「昨日のとこか?」
「ええ・・・・、契約書は一週間待って欲しいと。」
他社の手が入り、その間に天秤にかけることは言うまでもない。
「わかった、とにかく行って来る。」

東田は会社を飛び出した。
風は先ほどよりも強くなっていた。雨も混ざり始めている。
東田は舌打ちをして、地下鉄の駅へ急いだ。

取引先のある駅で地下鉄を降りる。階段を上がり始めると、
降りてくる人々の姿を見て、天気の荒れ具合を想像する。
しかし、躊躇はしていられない。一刻を争うのだ。
東田は、階段を一気に駆け上がり、駅を飛び出した。

ビュッ!
突風が吹いた。東田の頭から、黒い塊が飛び去った。
周囲の人は驚いてる。東田のカツラが飛んだ!
「とんだことになった・・・・」
東田は思わずつぶやいた。           

                          続く。わけないと思う






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最終更新日  2008年04月09日 10時11分28秒
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