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カテゴリ:Pops / Rock
オムニバス/青春歌年鑑 演歌歌謡編「1960年代ベスト」 これまで演歌、昭和歌謡をうかつにも通りすぎてきたのはわれながら盲点だったとしょげてみたところでしかたない。 石原裕次郎の『夜霧よ今夜も有難う』がスピーカーから流れる。 メロウな、とろけるようなヴェルヴェットヴォイスにたちどころに恍惚とさせられる。 これまでこの曲は聴いていた。そう信じていた。それがじつは聞いていたのはカラオケルームでのことだったと気づいたのはついこの間のことだった。 裕次郎のこのトラックこそは地上にも比肩するもののないほどの奇跡、男声歌謡のひとつの極致だ。 聴き進み、圧倒されもう一度かけてみる。そう、裕次郎の美麗極まりない歌唱はしかし、神々しいまでに肩の力が抜けている。 さらにもう一度かけてみる。 そうすると聞こえてくる。このトラックが裕次郎の声を徹底的に美味しく聴かせるために録音からミックスダウンまで、中低音をまるでシフォンケーキを作るかのようにやわらかくも腰のある仕上がりにする職人の芸がつぎこまれていることを。 聴くのなら、よくばってそのほかの本人歌唱の名演名曲を! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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